エルメで「絞り込み配信」と「ステップ配信」を作る手順
全員に一斉送信して終わり、から卒業。届けたい人にだけ届け、時間をかけて見込み客を育てる仕組みを、画面の手順どおりに作ります。
1. 絞り込み配信とステップ配信は、役割がちがう
この2つは似ているようで、使う場面がはっきり分かれます。混同すると「毎回みんなに送って嫌がられる」か「送りっぱなしで育たない」のどちらかになります。まず違いを1枚の表で押さえます。
| 項目 | 絞り込み配信 | ステップ配信 |
|---|---|---|
| タイミング | 今、こちらが送りたい時に1回 | 起点から「〇日後」に自動で順番に |
| 相手 | 条件(タグ)に合う人だけ | 起点になった人ごとに個別進行 |
| 向いている用途 | キャンペーン・空き枠のお知らせ | 友だち追加後の関係づくり・見込み育成 |
| 作業 | 送るたびに手動で作る | 一度組めば以後は自動で流れる |
2. 土台づくり:友だちを「タグ」で仕分ける
絞り込みもステップも、土台は「タグ」です。タグ(友だちに貼る目印のラベル)で誰が何に興味があるかを分けておくと、あとの配信がすべて楽になります。ここを先に固めるのが最短ルートです。
タグの命名ルールを1つに決める
タグ名は記事の最初から最後まで、まったく同じ表記に統一します。あとで「興味_キッチン」と「キッチン興味」が混ざると、絞り込みがすり抜けます。この記事では「カテゴリ_内容」の形で、次の5つだけ使います。
| タグ名 | いつ付くか | 意味 |
|---|---|---|
| 「興味_キッチン」 | キッチンのボタンを押した時 | キッチンリフォーム関心あり |
| 「興味_外壁」 | 外壁のボタンを押した時 | 外壁リフォーム関心あり |
| 「興味_水まわり」 | 水まわりのボタンを押した時 | 水まわりリフォーム関心あり |
| 「ステップ_完了」 | ステップ配信を最後まで受け取った時 | 育成シナリオ済み |
| 「見積_申込」 | 見積もりフォームを送信した時 | 相談に進んだ人 |
興味タグを自動で付ける設定
操作場所:エルメ管理画面 > 自動応答
友だち登録直後に「気になる工事はどれですか?」とボタンを出し、押されたボタンに応じて興味タグを1つ付けます。
- 新しい自動応答を作成し、キーワードやリッチメニューのボタンに反応するよう設定する
- 「キッチン」ボタンの応答に、タグ「興味_キッチン」を付与するアクションを追加する
- 同じ要領で「外壁」→「興味_外壁」、「水まわり」→「興味_水まわり」を作る
気になる工事を選んでください👇
[キッチン][外壁][水まわり]
(内部でタグ「興味_キッチン」が付きます)
3. 絞り込み配信を作る手順
ここでは例として「キッチンに興味がある人にだけ、期間限定キャンペーンを送る」を作ります。全員配信ではなく、タグ「興味_キッチン」で絞り込むのがポイントです。
設定の手順
操作場所:エルメ管理画面 > 一斉配信
- 「一斉配信」から新規作成を開く
- 配信対象の条件でタグ「興味_キッチン」を指定し、それ以外を対象から外す
- メッセージ本文を入力する(下のテンプレをそのまま貼れます)
- 今すぐ送るか、日時を決めて予約送信するかを選ぶ
- プレビューで対象人数と文面を確認して確定する
コピペ用テンプレ
今月末までの特別プランのご案内です。
[見積もりフォームへ]
4. ステップ配信(シナリオ配信)を作る手順
ステップ配信は、起点になった瞬間から「何日後に何を送るか」をあらかじめ組んでおく仕組みです。一度作れば、対象者ごとに自動で順番に流れます。
いちばん大事:起点を1つに固定する
起点(シナリオが始まるきっかけ)を複数にすると、いつ何日目なのかが人によってズレて破綻します。この記事では起点を「タグ『興味_キッチン』が付いた時」の1つだけに固定します。友だち追加やフォーム送信ではなく、興味タグを起点にそろえます。
配信スケジュール(時系列の検算つき)
すべて起点からの「経過日数」で指定します。数字は必ず増えていく順(0→1→3→7)にして、追い越しが起きないようにします。
| 順番 | タイミング | 内容 |
|---|---|---|
| 1通目 | 起点の直後(0日後) | お礼+キッチン施工事例をまとめて紹介 |
| 2通目 | 1日後 | 工事の流れと当日の様子(不安を減らす) |
| 3通目 | 3日後 | お客様の声・ビフォーアフター |
| 4通目 | 7日後 | 無料見積もりの案内(フォームへ誘導) |
設定の手順
操作場所:エルメ管理画面 > ステップ配信
- 「ステップ配信」から新しいシナリオを作成する
- 開始条件(起点)に、タグ「興味_キッチン」が付いたことを指定する
- 1通目を「経過0日」で登録し、上の1通目テンプレを入れる
- 2通目「経過1日」、3通目「経過3日」、4通目「経過7日」を同じ要領で追加する
- 最後の4通目のあとに、タグ「ステップ_完了」を付与するアクションを入れる
- テスト友だちで1通目が届くか確認してから公開する
コピペ用テンプレ(4通目・見積もり案内)
「毎朝の家事が楽しみになりました」
[見積もりフォーム]
5. 絞り込み × ステップを組み合わせる
2つは組み合わせて初めて本領を発揮します。ステップ配信で育てた人のうち「まだ見積もりに進んでいない人」だけを、後日の絞り込み配信でそっと後押しします。
組み合わせの流れ
- ▶ステップ配信を最後まで受け取ると、自動でタグ「ステップ_完了」が付く(章4の手順5で設定済み)
- ▶見積もりフォームを送った人には、タグ「見積_申込」が付く(章2のタグ設計どおり)
- ▶数日後、絞り込み配信で「ステップ_完了 が付いていて、かつ 見積_申込 が付いていない人」だけに再案内を送る
設定の手順(再アプローチの絞り込み配信)
操作場所:エルメ管理画面 > 一斉配信
- 「一斉配信」で新規作成する
- 対象条件に「タグ『ステップ_完了』を含む」を指定する
- さらに除外条件として「タグ『見積_申込』を含む人は対象外」を追加する
- 「気になる点があればお気軽にどうぞ」という軽い一押しの文面を入れて送る
6. 配信の効果を集計する(GAS+スプレッドシート)
「今週の見積もり申込は何件で、どの配信から来たのか」を毎回手で数えるのは大変です。見積もりフォームの回答が集まるスプレッドシートを、週1回GASに集計させて、管理者のLINEへ自動で送ります。
スプレッドシートの列(先に固定する)
見積もりフォームの回答が、次の6列でこのスプレッドシートに1行ずつ増えていく前提です。列の名前と順番を先に決め、この記事のコードと表を同じにそろえます。
| 列 | 列名 | 入る値の例 |
|---|---|---|
| A | タイムスタンプ | 2026/05/01 10:22 |
| B | 氏名 | 山田 太郎 |
| C | LINE表示名 | たろう |
| D | 希望メニュー | キッチン |
| E | 流入経路 | ステップ配信/絞り込み配信/その他 |
| F | ステータス | 申込/見積提示/成約/見送り |
GAS(push専用・週1回の時刻トリガーで起動)
下のコードをそのまま貼れば動きます。集計対象は「直近7日間の申込」で、E列(流入経路)ごとに件数を数えて管理者へ送ります。
// ===== 週次・配信効果の集計レポート(push専用GAS) =====
// このGASはLINEの受信をしない(Webhookはエルメが占有)。
// 週1回、時刻トリガーで起動し、集計結果を管理者に push するだけ。
// 参照する列は本文の表と一致:A=日時, D=希望メニュー, E=流入経路, F=ステータス
const SHEET_ID = 'ここに見積もり台帳のスプレッドシートIDを貼る';
const SHEET_NAME = '見積もり台帳';
const LINE_TOKEN = 'ここにMessaging APIのチャネルアクセストークンを貼る';
const ADMIN_UID = 'ここに管理者のLINEユーザーIDを貼る';
function sendWeeklyReport() {
const sh = SpreadsheetApp.openById(SHEET_ID).getSheetByName(SHEET_NAME);
const rows = sh.getDataRange().getValues(); // 1行目は見出し
const now = new Date();
const from = new Date(now.getTime() - 7 * 24 * 60 * 60 * 1000); // 7日前
const count = { 'ステップ配信': 0, '絞り込み配信': 0, 'その他': 0 };
let total = 0;
for (let i = 1; i < rows.length; i++) {
const ts = rows[i][0]; // A列=タイムスタンプ
if (!(ts instanceof Date)) continue;
if (ts < from || ts > now) continue;
total++;
const route = String(rows[i][4] || 'その他'); // E列=流入経路
if (count[route] === undefined) count['その他']++;
else count[route]++;
}
const msg =
'📊 今週の見積もり申込レポート\n' +
'対象:直近7日間\n' +
'合計:' + total + '件\n' +
'─────────\n' +
'ステップ配信から:' + count['ステップ配信'] + '件\n' +
'絞り込み配信から:' + count['絞り込み配信'] + '件\n' +
'その他:' + count['その他'] + '件';
pushToAdmin(msg);
}
function pushToAdmin(text) {
UrlFetchApp.fetch('https://api.line.me/v2/bot/message/push', {
method: 'post',
headers: { 'Authorization': 'Bearer ' + LINE_TOKEN },
contentType: 'application/json',
payload: JSON.stringify({ to: ADMIN_UID, messages: [{ type: 'text', text: text }] })
});
}
時刻トリガーの設定手順
操作場所:Apps Script > トリガー > トリガーを追加
- 実行する関数に「sendWeeklyReport」を選ぶ
- イベントのソースを「時間主導型」にする
- 「週ベースのタイマー」を選び、送りたい曜日・時間帯(例:月曜の朝)を指定して保存する
合計:8件
ステップ配信から:5件
絞り込み配信から:2件
その他:1件
まとめ
「タグで仕分ける → 絞り込み配信で今すぐ届ける → ステップ配信で時間をかけて育てる → 組み合わせて取りこぼしを拾う → GASで効果を集計する」。この5つがつながると、少人数でも“届く配信”が回り始めます。
- ①まずは章2のタグ設計だけ先に固めてください。ここがそろえば残りは早いです。
- ②次に章3の絞り込み配信を1本、実際に送ってみるのがおすすめです。
- ③受信・配信はエルメ、集計の通知はpush専用GAS——この役割分担だけは崩さないでください。





