社労士事務所のためのLINE公式アカウントを構築する方法

社労士事務所のためのLINE公式アカウント
構築・完全マニュアル

エルメ(L Message)× Googleスプレッドシート × GAS で、集客から顧客管理までを自動化。
専門知識ゼロからでも作れる5ステップ(STEP4までは画面操作だけ、STEP5はコピペで動くGAS)を、図解で徹底解説します。

👥 会社・事業主向け 🔰 初心者OK 💻 コピペで動く 🎨 図解つき
STEP 1

LINE公式アカウント開設からタグ自動分類まで

LINE開設・エルメ連携・あいさつ・タグ付与

社労士事務所がLINE公式アカウントを業務に取り入れる第一歩は、「土台づくり」です。このSTEP1では、LINE公式アカウントの開設から、配信ツール「エルメ(L Message)」との連携、ウェルカムメッセージの設定、そして友だち追加した会社を自動で分類する「初回アンケート+タグ付与」までを、順を追って解説します。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例をもとにしています。

このSTEPでできるようになること(STEP1のゴール)

STEP1を終えると、次の状態になります。

  • LINE公式アカウントが開設され、エルメと連携できている
  • 友だち追加した瞬間に、自動であいさつメッセージが届く
  • 「顧問契約中/検討中/スポット相談」をボタンで質問できる
  • 回答に応じてタグが自動で付与され、会社が自動で分類される
なぜ最初に「分類」なのか?
社労士事務所のLINEには、既存の顧問先と、これから相談したい新規企業が混ざって登録します。最初に分類しておくことで、後から「顧問先だけに法改正情報を送る」「新規企業だけに無料相談を案内する」といったセグメント配信が可能になります。

STEP1の全体像(4つの作業)

L ① LINE開設 → エルメ ② エルメ連携 → ③ あいさつ → TAG ④ タグ付与 自動分類 の完成!
▲ STEP1で作る4つの作業。最後にはLINEに登録した会社が自動で分類される状態になります。
1
LINE公式アカウントの開設事務所用のアカウントを作成し、基本情報を設定します。
2
エルメ(L Message)との連携LINE公式アカウントとエルメを接続し、高度な配信・タグ管理を可能にします。
3
ウェルカムメッセージの設定友だち追加時に自動で送るあいさつ文を作成します。
4
初回アンケート+タグ自動付与会社の状況を質問し、回答に応じてタグを自動で付けます。

① LINE公式アカウントの開設

まずは事務所のLINE公式アカウントを用意します。LINE Business IDを取得し、アカウントを作成します。社労士事務所の場合、以下の基本設定を整えておきましょう。

開設時に設定しておきたい項目

  • アカウント名:「〇〇社労士事務所」など、検索されやすい正式名称
  • プロフィール画像:事務所ロゴまたは所長の顔写真(信頼感が出ます)
  • あいさつメッセージ:後でエルメ側に統一するため、ここでは仮設定でOK
  • 応答モード:エルメ連携のため「Bot」モードに設定
料金プランについて
LINE公式アカウントの無料プラン(コミュニケーションプラン)で送れるメッセージは月200通までで、200通を超えると配信できません。「1通」は「1人に1回送ること」なので、たとえば顧問先30社に月4回お知らせを送ると120通です。ここにSTEP3のステップ配信(新規1社あたり5通前後)が加わると、顧問先が20〜30社を超えたあたりで上限に届きやすくなります。その場合はライトプラン(月額5,000円・税別で月5,000通)への切り替えを検討します。まずは無料プランで始めて問題ありません。

② エルメ(L Message)との連携

LINE公式アカウントの標準機能だけでも配信はできますが、「タグでの自動分類」「ステップ配信」「フォーム回答のデータ化」といった社労士業務に役立つ機能を使うには、配信ツール「エルメ」との連携が欠かせません。

連携の手順(概要)

  • エルメのアカウントを開設する
  • LINE Developersでチャネルを作成し、Messaging APIを有効化
  • チャネルアクセストークン・チャネルシークレットをエルメに登録
  • Webhook URLをLINE側に設定し、応答モードを「Bot」に
  • 連携テスト(自分のLINEで友だち追加して動作確認)

連携でできるようになること

機能社労士業務での使い道
タグ管理顧問先/新規/業種/規模で会社を分類
ステップ配信新規企業へ段階的にサービス案内を自動送信
フォーム相談申込・手続き依頼の内容を回収しデータ化
セグメント配信「顧問先だけ」「製造業だけ」に絞った配信

③ ウェルカムメッセージの設定

〇 〇〇社労士事務所 こんにちは! 会社・事業主様専門の 社労士事務所です。 ※従業員の方の相談は  お受けできません 状況を教えて下さい▼ ① 顧問契約中 ② 顧問契約を検討中 ③ スポット相談のみ 👆
▲ 友だち追加直後に自動で届くあいさつ画面のイメージ。最後の3択ボタンで会社を分類します。

友だち追加された瞬間に自動で届く最初のメッセージです。社労士事務所の場合、「会社・事業主向けの窓口である」ことを最初に明示するのが重要なポイントです。従業員個人からの相談と混同されるのを防げます。

ウェルカムメッセージ文例

こんにちは!〇〇社労士事務所の公式LINEへようこそ🎉

当事務所は会社・事業主様専門の社会保険労務士事務所です。
このLINEでは、

✅ 顧問先企業さまへのお知らせ・法改正情報の配信
✅ 労務相談・各種書類作成のご依頼受付
✅ 手続き締め切りのリマインド

を行っています。

※ 本LINEは会社・事業主様向けの窓口です。従業員の方からのご相談はお受けしておりません。

まず、貴社の現在の状況をお聞かせください👇
① 顧問契約中 ② 顧問契約を検討中 ③ スポット相談のみ希望
ポイント:最初の数行で「誰のためのLINEか」を明示すると、後のやり取りがスムーズになります。あいさつ文の最後にアンケートのボタンを置くことで、自然に次のステップ(分類)へ誘導できます。

④ 初回アンケート+タグ自動付与(詳細設計図)

ここがSTEP1の心臓部です。ウェルカムメッセージのボタンを押してもらうことで、会社を自動で分類(タグ付け)します。プログラミングは一切不要で、エルメの画面操作だけで作れます。順番に画面を操作していきましょう。

4-1. その前に「タグ設計」を決めておく

登録した会社 ① 関係性 顧問先/相談希望/その他 ② 業種 製造/飲食/医療・介護 ③ 規模 〜9/10〜49/50人以上 ④ 状態 相談済み/契約検討中 🚨 ⑤ 緊急 緊急相談 → 即通知
▲ 1社に対して複数グループのタグを付けて管理。「顧問先 × 製造業 × 50人以上」のような掛け合わせ配信ができます。

タグを作り始める前に、「どんなタグを、どんなルールで付けるか」を先に決めておくことが、後で混乱しないコツです。社労士事務所では、次の5つのグループで管理すると整理しやすくなります。

タグ管理の全体設計(5グループ)

グループタグ例付けるタイミング使いみち
① 関係性 顧問先相談希望その他 初回アンケートの回答時(自動) メニュー切替・配信の基本
② 業種 製造業飲食・サービス医療・介護 2問目アンケート or 手動 業種別の法改正配信
③ 規模 〜9人10〜49人50人以上 3問目アンケート or 手動 規模別の義務情報配信
④ 状態 相談済み契約検討中 相談対応後に手動 フォロー・クロージング
⑤ 緊急 緊急相談 「緊急相談」ボタン押下時(自動) 担当者へ即通知
タグ名のつけ方ルール:後から見て迷わないよう、グループがわかる名前にしておきます。たとえば業種タグは「業種_製造業」のように接頭辞をつけると、タグが増えても一覧で並んで探しやすくなります。この記事ではシンプルに表記していますが、実務では接頭辞つきを推奨します。
⚠ よくある失敗:思いつきでタグを増やすと「お客様」「顧客」「クライアント」のように同じ意味のタグが乱立します。最初に上の5グループの表を決めて、そこにないタグは安易に作らないようにしましょう。

4-2. エルメでタグを作る(画面操作)

まずは上で設計したタグを、エルメに登録します。

  1. タグ管理画面を開く エルメの管理画面にログインします。
    メニュー位置:左サイドバー 友だち管理 > タグ管理
  2. 「タグを追加」をクリック 画面右上などにある「+タグ追加」「新規作成」ボタンを押します。
  3. タグ名を入力して保存 まずは関係性グループの3つ「顧問先」「相談希望」「その他」を作ります。1つずつ入力 → 保存を繰り返します。
    この時点で作るタグ:顧問先/相談希望/その他(業種・規模は後のSTEPでもOK)

4-3. アンケート(ボタン)を作る

次に、ウェルカムメッセージの最後に表示する3択ボタンを作ります。エルメでは「アクション」や「テンプレート」と呼ばれる機能で、ボタンを設置できます。

  1. あいさつメッセージの編集画面を開く 先ほどの手順③で作ったウェルカムメッセージを開きます。
    メニュー位置:自動応答 > 友だち追加時あいさつ
  2. メッセージの下に「ボタン」を追加 メッセージ編集画面で「ボタンを追加」または「選択肢」を選び、3つのボタンを作ります。
    ボタン文言:① 顧問契約中/② 顧問契約を検討中/③ スポット相談のみ希望
  3. 各ボタンに「アクション」を設定 ここが重要です。ボタンごとに「押されたら何をするか」を設定します。次の4-4で詳しく設定します。

4-4. ボタンに「タグを付ける」アクションを設定(最重要)

各ボタンの設定画面で、「このボタンが押されたら、このタグを付ける」というアクションを登録します。これで自動分類が完成します。

① 顧問契約中 👆 会社がタップ エルメが 自動処理 アクション実行 顧問先 ✅ タグが自動で付く
▲ ボタンを押す → エルメがアクションを実行 → タグが自動で付く。プログラミングは不要です。

ボタン①「顧問契約中」の設定

  1. ボタン①の編集画面を開く 「顧問契約中」ボタンの設定(歯車アイコンや「アクション設定」)を開きます。
  2. 「タグを付ける」アクションを追加 アクション一覧から「タグ操作」→「タグを追加」を選びます。
    付けるタグ:顧問先
  3. 返信メッセージを設定(任意) 「ありがとうございます。担当者よりご連絡いたします」など、押した後に返すメッセージを設定します。

3つのボタンの設定まとめ

ボタン文言設定するアクション付けるタグ
① 顧問契約中タグを追加顧問先
② 顧問契約を検討中タグを追加(このタグが配信開始の合図に)相談希望
③ スポット相談のみ希望タグを追加その他
ボタン②だけ少し豪華に:「検討中」の会社は受任につながる見込み客です。このボタンで「相談希望」タグを付けておくと、そのタグをきっかけに自動でステップ配信(サービス案内)が始まります。配信そのものの設定はSTEP3で作りますが、ここでは「相談希望タグを付ける」ことがその出発点になる、と覚えておいてください。

4-5. 動作の全体フロー(設計図)

ここまでの設定で、友だち追加からタグ付与までが全自動でつながります。実際の処理の流れを図にすると次のとおりです。

【友だち追加 → 自動分類までの流れ】

  会社が友だち追加
        │
        ▼
  ウェルカムメッセージが自動送信
  「貴社の状況を教えてください」+3択ボタン
        │
        ├─ ①「顧問契約中」をタップ
        │       ▼
        │   タグ「顧問先」を自動付与
        │       ▼
        │   顧問先専用メニューを表示(STEP2で設定)
        │
        ├─ ②「検討中」をタップ
        │       ▼
        │   タグ「相談希望」を自動付与
        │       ▼
        │   ステップ配信スタート(STEP3で設定)
        │
        └─ ③「スポット相談のみ」をタップ
                ▼
            タグ「その他」を自動付与
                ▼
            一般情報の配信対象に

  ※(任意)どのボタンでもGAS経由で
    スプレッドシートの顧客台帳に1行記録

4-6. テストして動作を確認する

設定が終わったら、必ず自分のスマホで動作確認します。

  1. 自分のLINEで友だち追加 QRコードまたはテスト用URLから、自分のLINEでアカウントを追加します。
  2. ウェルカムメッセージと3択ボタンが出るか確認 あいさつ文と3つのボタンが正しく表示されるかチェックします。
  3. ボタンを押してタグが付くか確認 試しに①を押し、エルメの友だち詳細画面でタグ「顧問先」が付いているか確認します。
    確認位置:友だち管理 > 友だちリスト > 自分のアカウント
  4. 確認用タグを外す テストで付いたタグは手動で削除して、本番に備えます。
⚠ テストの注意:ウェルカムメッセージは「一度友だち追加すると再追加では出ない」ことがあります。ブロック→解除では再送されない場合があるため、テスト時はエルメのプレビュー機能や別アカウントでの確認も活用しましょう。

STEP1のまとめ

このSTEPで構築したもの:

  • LINE公式アカウント開設+基本設定
  • エルメ連携(タグ・配信・フォームが使える状態に)
  • 5グループのタグ設計(関係性・業種・規模・状態・緊急)
  • 3択アンケート → タグ自動付与による会社の自動分類
  • テストでの動作確認まで完了

これで、LINEに登録した会社が自動で分類される「土台」が完成しました。次のSTEP2では、この分類を活かして顧問先用・新規用の2種類のリッチメニューを作り、自動で切り替える設定を解説します。

次のSTEPへ
STEP 2

顧問先用・新規用リッチメニューをタグで自動切替

2種類のメニューを相手によって出し分ける

STEP1では、友だち追加した会社を「顧問先/相談希望/その他」のタグで自動分類するところまで作りました。このSTEP2では、その分類を活かして、顧問先には顧問先用、新規企業には新規用のリッチメニューを自動で出し分ける設定を解説します。同じLINEなのに、相手によって見えるメニューが変わる——その仕組みを画面操作レベルで作っていきます。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例です。

このSTEPでできるようになること(STEP2のゴール)

  • 顧問先用・新規用の2種類のリッチメニューが作れる
  • タグに応じてメニューが自動で切り替わる
  • 「顧問契約中」を選んだ会社には顧問先メニューが表示される
  • 新規企業には「無料相談」を前面に出したメニューが表示される
リッチメニューとは?
LINEのトーク画面の下部に固定表示される、ボタン付きの大きなメニュー画像のことです。よく使う機能への入口になり、会社側が「どこを押せばいいか」で迷わなくなります。社労士事務所では、ここに「相談」「手続き依頼」などの動線を置きます。

なぜ2種類に分けるのか

顧問先 メニューA(顧問先用) 書類 相談 手続 改正 緊急 電話 既存客向けの サポート動線 タグで 判定 相談希望 メニューB(新規用) 無料相談 相談 案内 料金 所長 電話 受任につなげる 集客動線
▲ 同じLINEでも、タグによって表示されるメニューが変わります。顧問先にはサポート、新規には集客の動線を。

顧問先と新規企業では、LINEに求めるものが違います。顧問先は「すでに契約済みなので、相談や手続き依頼をすぐにしたい」。新規企業は「まず話を聞きたい・料金を知りたい」。1種類のメニューで両方に応えようとすると中途半端になります。だから2種類に分け、タグで出し分けるのです。

① リッチメニュー切替に使うタグを整理する

メニューを作り始める前に、「どのタグが付いたら、どのメニューを出すか」を表にして決めておきます。これを先にやらないと、後で「なぜか切り替わらない」と悩むことになります。STEP1で作った関係性タグ(顧問先/相談希望/その他)が、ここでそのまま主役になります。

付いているタグ 顧問先 相談希望 その他 タグなし(追加直後) 表示されるメニュー A メニューA(顧問先用) 書類依頼・相談・手続き依頼など B メニューB(新規用) 無料相談・料金案内・サービス案内など
▲ タグとメニューの対応マップ。「相談希望」「その他」「タグなし」はすべてメニューB(新規用)に集約します。

タグ → メニュー対応表(この表が設計図の土台)

付いているタグ表示するメニューねらい
顧問先メニューA(顧問先用)相談・手続き依頼をすぐ出せるサポート動線
相談希望メニューB(新規用)無料相談へ誘導する集客動線
その他メニューB(新規用)まずは情報提供・接点維持
タグなし(追加直後)メニューB(新規用)を初期表示アンケート回答前でも迷わせない
メニューは2つ、タグは3つでOK:メニューは「顧問先用A」と「新規用B」の2種類だけ。新規寄りの3タグ(相談希望・その他・タグなし)はすべてBに流し込みます。こうすると管理がシンプルになり、切替ミスが起きにくくなります。
⚠ タグの「重複」が切替トラブルの原因No.1:1人が「顧問先」と「相談希望」を両方持つと、AとBどちらを出すか不安定になります。関係性タグは必ず1人1つに保つのがルールです。新規→顧問契約に進んだら、古いタグ(相談希望)を外してから顧問先タグを付けます。次の「タグ付け替えルール」で詳しく説明します。

タグ付け替えルール(状態が変わったとき)

会社の状態変化外すタグ付けるタグ結果のメニュー
相談 → 顧問契約に進んだ相談希望顧問先B → A に切替
その他 → 相談したくなったその他相談希望B のまま
顧問契約を終了した顧問先その他A → B に切替

② 2種類のメニュー設計を決める

作り始める前に、それぞれのメニューに何を入れるかを決めます。リッチメニューは6分割(3×2)が定番です。

メニューA:顧問先用(タグ「顧問先」に表示)

位置ボタン押すと何が起きるか
左上📋 書類作成依頼依頼フォームを開く
中上💬 担当者に相談相談カテゴリ選択へ
右上📝 手続き依頼入社・退社・産休・育休・介護休暇から選択
左下📰 法改正ニュースブログの最新記事へ
中下🚨 緊急相談タグ「緊急相談」付与+担当者通知
右下📞 電話する事務所へ発信

メニューB:新規用(タグ「相談希望」「その他」に表示)

位置ボタン押すと何が起きるか
左上🆓 無料相談を申し込む申込フォームを開く(最重要)
中上💬 メッセージで相談1対1トークへ
右上📄 サービス案内サービス紹介ページへ
左下💴 料金案内料金ページへ
中下👤 所長プロフィール自己紹介ページへ
右下📞 電話で問い合わせ事務所へ発信
一番押してほしいボタンは「左上」へ:人の視線は左上から始まります。顧問先用は「書類作成依頼」、新規用は「無料相談」を左上に置くことで、最も使ってほしい動線に自然と誘導できます。

③ リッチメニューの画像を用意する

📋書類依頼 💬相談 📝手続き依頼 📰法改正 🚨緊急相談 📞電話 横 2500px 縦 1686px 3列 × 2段 = 6つのボタン領域
▲ 6分割(3×2)リッチメニューの標準レイアウト。点線の位置でタップ領域が分かれます。これは顧問先用メニューAの例です。

リッチメニューは「背景画像」+「タップ領域」で構成されます。まず背景画像を用意します。

  1. 画像サイズを決める 6分割の標準サイズは 2500×1686px です。Canvaなどの無料ツールで作れます。
    推奨:2500×1686px(3列×2段)/背景は事務所のブランドカラーで統一
  2. 6つのエリアにアイコンと文字を配置 上の設計表どおりに、各マスへアイコンとボタン名を入れます。マスの境界線を薄く引くと押す場所が分かりやすくなります。
  3. 顧問先用・新規用の2枚を作る 同じレイアウトで、ボタンの中身だけ変えた2枚を書き出します(PNG/JPG)。
    作るファイル:menu_komon.png(顧問先用)/menu_shinki.png(新規用)
デザインを揃えるコツ:2枚は色・フォント・余白を統一しておくと、切り替わっても違和感がありません。アイコンは無料素材(フリーアイコン)でも十分です。

④ エルメでリッチメニューを登録する

⬆️ 画像をドロップ ① 画像を アップロード → 👆 ② マスを 1つ選ぶ → ▸ URLを開く ▸ フォームを送る ▸ タグを付ける ③ 動作を 選んで設定 ↺ 6マス 繰り返す
▲ 画像をアップロード → マスを1つ選ぶ → 動作を設定。これを6マス分くり返すだけ。コードは書きません。

用意した画像をエルメに登録し、各マスにアクション(押したときの動作)を設定します。

  1. リッチメニュー作成画面を開く
    メニュー位置:リッチメニュー > 新規作成
  2. テンプレート(6分割)を選び、画像をアップロード 「menu_komon.png」をアップロードします。
  3. 各マスにアクションを設定 6つのマスを1つずつクリックし、それぞれの動作を設定します。
    例)左上マス → アクション「URLを開く」or「フォームを送る」を設定
  4. 「緊急相談」マスにタグ付与を追加 中下マスには「タグを追加(緊急相談)」+「管理者へ通知」を設定します。
  5. 名前を付けて保存 「顧問先用メニュー」など、後でわかる名前で保存します。
  6. 同じ手順で新規用も作成 「menu_shinki.png」で同様に作り、「新規用メニュー」として保存します。

④-2. 無料相談の「申込フォーム」を作る

新規用メニューBの左上「無料相談を申し込む」を押したときに開く申込フォームを作ります。ここで作ったフォームは、STEP3のステップ配信(4通目)と、STEP5のスプレッドシート自動記録でもそのまま使い回します。

まず料金を決めて、フォームの冒頭に明記する

相談種別時間料金
🆓 初回相談1時間まで無料
⏱️ 初回相談(延長)
1時間を超えた場合
30分ごと3,300円(税込)
💬 通常相談(2回目以降)30分ごと3,300円(税込)
料金はフォームの一番上に書く:「初回1時間無料、超過・2回目以降は30分3,300円」と最初に明示しておくと、後から「聞いていない」というトラブルを防げます。安心して申し込んでもらうための大事な一文です。

フォームの項目(この順に作る)

項目名入力形式必須記入例
会社名1行テキスト必須○○株式会社
お名前1行テキスト必須田中 太郎
従業員数(パート・アルバイト含む)1行テキスト必須正社員10名、パート5名
ご希望の相談日時1行テキスト必須6月10日 14:00〜(第2希望も可)
相談方法選択(3択)必須Zoom(オンライン)/事務所へ来所/電話相談
相談内容複数行テキスト(大きめの記入枠)必須来月から新たに3名採用予定。社会保険の加入手続きと、試用期間中の就業規則の整備について相談したい。

エルメでの作成手順

  1. フォーム作成画面を開く
    メニュー位置:フォーム > 新規作成
  2. フォーム名と冒頭の説明文を入力 フォーム名は「無料相談申込(会社・事業主様専用)」。説明文の先頭に、上の料金表の内容を1〜2行で書きます。
    説明文例:初回1時間まで無料。1時間超の延長・2回目以降は30分 3,300円(税込)
  3. 上の表の順に6つの項目を追加 「項目を追加」で1つずつ作ります。「相談内容」は複数行テキストを選び、記入例(プレースホルダー)も入れておくと書きやすくなります。
  4. 送信後のメッセージを設定 「お申し込みありがとうございます。担当者より1営業日以内にご連絡いたします」と設定します。
  5. 完了アクションで「相談申込済」タグを付ける(重要) フォーム送信時のアクションに「タグを追加 →相談申込済」を設定します。このタグが、STEP3のステップ配信を自動で止める合図になります。
    完了アクション:タグ 相談申込済 を追加(STEP3の停止条件で使う)
  6. 新規用メニューBの左上マスにこのフォームを紐づける リッチメニューBの「無料相談を申し込む」マスのアクションを「フォームを開く → 無料相談申込」に設定します。
⚠ 「相談申込済」タグはここで作っておく:STEP1で作ったのは関係性タグ3つだけです。このタグはまだ無いので、友だち管理 > タグ管理で「相談申込済」を先に追加してから、完了アクションに設定してください。

⑤ タグで自動切替を設定する(最重要)

ここがSTEP2の核心です。「このタグを持つ人には、このメニューを出す」という条件を設定します。

友だちのタグを チェック 顧問先 なら→ メニュー A 相談希望/その他 なら→ メニュー B 自動表示
▲ 友だちのタグを見て、自動でメニューAかBを表示。会社側は何も操作しなくても、自分に合ったメニューが出ます。
  1. 顧問先用メニューの編集画面を開く リッチメニュー一覧から、先ほど作った「顧問先用メニュー」を選びます。
    メニュー位置:リッチメニュー > 一覧 > 顧問先用メニュー
  2. 「表示する友だちの条件」を開く 設定画面の中にある「表示条件」「対象の友だち」などの項目を開きます。
  3. 条件に「タグ:顧問先」を追加 「指定したタグを持つ友だちに表示」を選び、タグ「顧問先」を指定します。
    条件:タグ 顧問先 を持つ友だち → このメニューAを表示
  4. 新規用メニューの編集画面を開く 同じく一覧から「新規用メニュー」を選びます。
  5. 条件に「相談希望 または その他」を追加 新規用メニューの表示条件に、2つのタグを「いずれか(OR)」で指定します。
    条件:タグ 相談希望 または その他 → このメニューBを表示
  6. 初期メニュー(タグなしの人)を新規用Bに設定 まだアンケートに答えていない=タグなしの友だちには、新規用メニューBを初期表示します。エルメで「デフォルト表示」や「全員に表示」を新規用Bに設定するのが簡単です。
    考え方:条件に合わない人は全員 → メニューB(新規用)に集約
  7. 両メニューを「公開・有効」にする 作っただけでは表示されません。それぞれのメニューを「公開」「有効化」の状態にして保存します。
迷ったらこう設定:「メニューA=顧問先タグの人だけ」「メニューB=それ以外の全員」と覚えればOKです。Bを“受け皿”にしておくと、タグなしの人も新規の人も取りこぼしなくメニューが出ます。

⑥ 動作の流れ(設計図)

【タグ → メニュー自動切替の流れ】

  会社が友だち追加
        │
        ▼
  まだタグなし → 新規用メニューB を表示
        │
        ▼
  アンケートで「① 顧問契約中」をタップ
        │
        ▼
  タグ「顧問先」が付く(STEP1の設定)
        │
        ▼
  エルメが表示条件を再判定
        │
        ▼
  顧問先用メニューA に自動で切り替わる ✅

⑦ テストして確認する

メニューB タグなしの状態 顧問先タグを付ける メニューA 顧問先用に切替! 切替成功!
▲ 自分に「顧問先」タグを付けて、メニューがB→Aに切り替わればテスト成功です。
  1. タグなしの状態でメニューBが出るか確認 自分のLINEで、タグが付いていない状態のメニュー(新規用B)が表示されるか見ます。
  2. 「顧問先」タグを手動で付けてみる エルメの友だち詳細画面から、自分に「顧問先」タグを付けます。
    操作位置:友だち管理 > 友だちリスト > 自分 > タグ追加
  3. メニューがAに切り替わるか確認 LINEのトーク画面を開き直し、顧問先用メニューAに変わっているか確認します。
  4. テスト用タグを外す 確認が終わったら付けたタグを削除して本番に備えます。
⚠ 反映に時間差が出ることも:タグを変えてもメニューがすぐ切り替わらない場合があります。トーク画面を一度閉じて開き直す、数十秒待つなどで反映されます。テスト時は慌てず確認しましょう。

STEP2のまとめ

このSTEPで構築したもの:

  • 顧問先用・新規用の2種類のリッチメニュー設計
  • 6分割メニュー画像の作成(2枚)
  • 各マスへのアクション設定(緊急相談のタグ付与含む)
  • 無料相談の申込フォーム(料金明記・相談内容記入欄・相談申込済タグ付与)
  • タグ条件によるメニュー自動切替の設定
  • テストでの切替動作の確認

これで、相手によって見えるメニューが自動で変わる「おもてなしの自動化」が完成しました。次のSTEP3では、新規企業に対してサービス案内を段階的に自動送信する「ステップ配信」を作り、無料相談の申し込みにつなげる仕組みを解説します。

次のSTEPへ
STEP 3

新規企業へのステップ配信(自動育成)

サービス案内を段階的に自動送信し相談へ誘導

STEP1で会社をタグで分類し、STEP2でメニューを自動で出し分ける仕組みを作りました。このSTEP3では、いよいよ集客の自動化です。「顧問契約を検討中」の新規企業に対して、サービス案内を数日おきに自動で送り、無料相談の申し込みへつなげる「ステップ配信」を作ります。一度設定すれば、あとは新規追加のたびに自動で動き続けます。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例です。

このSTEPでできるようになること(STEP3のゴール)

  • 新規企業向けのステップ配信シナリオが作れる
  • タグ「相談希望」が付くと自動で配信がスタートする
  • 数日おきに、教育→案内→クロージングの順でメッセージが届く
  • 無料相談を申し込んだら、配信が自動で止まる
ステップ配信とは?
あらかじめ用意した複数のメッセージを、「登録から〇日後」というスケジュールで自動的に順番に送る機能です。一斉配信(全員に同時送信)と違い、一人ひとりの「登録した日」を起点に動くので、いつ友だち追加した会社にも、同じ順序で案内が届きます。

なぜ「段階的」に送るのか

✕ 一斉配信だけだと… いきなり「契約しませんか?」 顧問契約 いかが? 😨 まだ信頼関係がない → ブロックされやすい ◎ ステップ配信なら 役立つ情報 事例紹介 サービス 相談案内 信頼を積み上げてから提案
▲ いきなり売り込むのではなく、役立つ情報→事例→サービス→相談案内の順に、信頼を積み上げてから提案します。

新規企業はまだ事務所のことをよく知りません。いきなり「顧問契約しませんか」と送っても、警戒されてブロックされるだけです。そこで、まず役立つ労務情報で信頼を得て、徐々にサービスの話に移り、最後に無料相談へ誘導する——この流れを自動化するのがステップ配信です。

① 配信シナリオを設計する

最初に「何を・何日後に・どんな順番で送るか」を紙に書き出します。社労士事務所の新規企業向けなら、次の6通構成がおすすめです。

0 登録直後 あいさつ +アンケート 1 1日後 労務トラブル TOP5(教育) 3 3日後 サービス案内 顧問とは 5 5日後 無料相談 の案内★ 7 7日後 お客様の声 実績紹介 14 14日後 最終フォロー ご不明点は? ▼ 信頼づくり(教育) ▼ 提案・クロージング
▲ 6通のステップ配信タイムライン。前半で信頼を作り、5日後に無料相談(★最重要)を案内します。

配信シナリオ(6通)

通送るタイミング内容ねらい
1通目登録直後あいさつ+アンケート(STEP1で設定済)分類・自己紹介
2通目1日後よくある労務トラブルTOP5役立つ情報で信頼獲得
3通目3日後顧問契約サービスの案内サービス理解
4通目5日後無料相談のご案内(★最重要)相談申込へ誘導
5通目7日後お客様の声・解決事例安心感・後押し
6通目14日後最終フォロー「ご不明点は?」取りこぼし防止
「売り込み」は4通目だけ:6通のうち、はっきり相談を促すのは4通目(と最後の6通目)だけです。残りは情報提供と事例紹介。与える→与える→提案のバランスが、ブロックされずに読んでもらうコツです。

② 配信に使うタグを整理する

ステップ配信は「タグ」で開始・停止を制御します。STEP1で作った関係性タグに加えて、配信の状態を管理するタグを使います。

相談希望 が付く 開始 ステップ配信スタート 1日後→3日後→5日後…と自動送信 停止 相談申込/契約 が付いたら 配信ストップ
▲ タグ「相談希望」で配信が始まり、相談を申し込む(=別タグが付く)と自動で止まります。

ステップ配信に使うタグ

タグ役割付くタイミング
相談希望配信の開始スイッチSTEP1のアンケートで「検討中」を選択(自動)
相談申込済配信の停止スイッチ無料相談フォームを送信したとき(自動)
顧問先停止スイッチ(契約成立)顧問契約に進んだとき(手動で付け替え)
「開始タグ」と「停止タグ」をセットで考える:ステップ配信は「相談希望が付いたら始まる/相談申込済が付いたら止まる」という2つのタグで動きます。この2つを先に決めておけば、設定で迷いません。

③ 配信メッセージを作成する

シナリオに沿って、6通のメッセージ本文を作ります。ここでは要となる2通目(教育)と4通目(無料相談案内)の文例を紹介します。

2通目:よくある労務トラブルTOP5(1日後)

【件名イメージ】知らないと損する労務トラブルTOP5

経営者の皆さま、こんにちは。
〇〇社労士事務所です。

実は、中小企業でよく起きる労務トラブルには
"パターン"があります。

  1位 残業代の計算ミス
  2位 就業規則が実態に合っていない
  3位 有給休暇の管理不足
  4位 社会保険の加入もれ
  5位 ハラスメント対応の遅れ

どれか一つでも「ドキッ」としたら要注意です。
次回は、これらを防ぐ具体策をお伝えします。

4通目:無料相談のご案内(5日後・★最重要)

【件名イメージ】初回1時間"無料"相談のご案内

ここまでお読みいただきありがとうございます。

「うちの会社は大丈夫だろうか?」
そう感じた方へ、当事務所では
  ▶ 初回1時間 無料相談
を承っています。

労務の不安を、専門家と一緒に整理しませんか。
下のボタンから、希望日時をお送りください。

  [ 無料相談を申し込む ]
ボタンは1メッセージに1つ:4通目のように行動してほしいメッセージには、申込ボタンを目立つ位置に1つだけ置きます。選択肢が多いと迷って離脱します。「無料相談を申し込む」の一点に絞りましょう。

④ エルメでステップ配信を設定する

作ったシナリオとメッセージを、エルメに登録していきます。

  1. ステップ配信の作成画面を開く
    メニュー位置:配信 > ステップ配信 > 新規作成
  2. シナリオに名前を付ける 「新規企業オンボーディング」など、後でわかる名前にします。
  3. 1通目を追加し「経過時間」を設定 メッセージを追加し、「登録から何日後(何時間後)に送るか」を指定します。
    2通目 → 1日後/3通目 → 3日後/4通目 → 5日後…のように設定
  4. 6通分を順番に登録 ③の文例などを貼り付けながら、6通すべてを登録します。配信時刻は午前10時など固定にすると開封率が安定します。
    配信時刻の目安:平日 10:00〜11:00(経営者の開封率が高い)
  5. 4通目に「申込ボタン」を設置 無料相談メッセージに、STEP2で作った申込フォームを開くボタンを追加します。

⑤ 開始と停止の条件を設定する(最重要)

シナリオができたら、「いつ始まって、いつ止まるか」を設定します。ここを正しく設定しないと、相談済みの会社にまで「相談しませんか」と送り続けてしまいます。

  1. 開始条件に「相談希望タグ」を設定 このシナリオの「開始トリガー」に、タグ「相談希望」が付いたことを指定します。
    開始条件:タグ 相談希望 が付いたら、このシナリオをスタート
  2. 停止条件に「相談申込済タグ」を設定 配信の途中でも、相談を申し込んだら止まるようにします。
    停止条件:タグ 相談申込済 または 顧問先 が付いたら、配信を中止
  3. 申込フォーム送信時に「相談申込済」を付ける設定を確認 STEP2で作った無料相談フォームの完了アクションに、タグ「相談申込済」を付与する設定があるか確認します。なければ追加します。
    フォーム完了アクション:タグ 相談申込済 を追加
  4. シナリオを「有効化」する 最後にスイッチをオンにして、配信を稼働状態にします。
⚠ 停止条件の付け忘れに注意:停止タグを設定しないと、無料相談を申し込んで対応中の会社にも「相談しませんか」と自動で送り続けてしまい、信頼を損ねます。「相談申込済」での停止は必ず設定してください。これがステップ配信で最も重要な設定です。

⑥ 動作の全体フロー(設計図)

【ステップ配信が動く流れ】

  アンケートで「② 検討中」をタップ
        │
        ▼
  タグ「相談希望」が付く(STEP1の設定)
        │
        ▼
  ステップ配信スタート(開始条件を満たす)
        │
        ├─ 1日後  … 労務トラブルTOP5
        ├─ 3日後  … サービス案内
        ├─ 5日後  … 無料相談の案内 ★
        │       │
        │       └─ 申込ボタンをタップ
        │               ▼
        │           タグ「相談申込済」が付く
        │               ▼
        │           ★ 配信を自動ストップ
        │
        ├─ 7日後  … お客様の声(未申込の人のみ)
        └─ 14日後 … 最終フォロー(未申込の人のみ)

⑦ テストして確認する

  1. テスト用に「相談希望」タグを自分に付ける エルメの友だち詳細画面から、自分に「相談希望」タグを付けます。
    操作位置:友だち管理 > 友だちリスト > 自分 > タグ追加
  2. 配信予約が入ったか確認 ステップ配信の管理画面で、自分宛てに1〜6通目の送信予定が並んでいるか確認します。
  3. 「相談申込済」を付けて停止を確認 途中で自分に「相談申込済」タグを付け、残りの配信予定が消える(停止する)か確認します。
  4. テスト用タグを外して本番へ 確認後はタグを削除し、シナリオが有効になっていることを最終確認します。
⚠ 実際の配信間隔でのテストは長い:「1日後・3日後」を実時間で待つとテストに2週間かかります。テスト中だけ間隔を「数分後」に縮めて動作を確認し、本番前に正しい日数に戻すのがおすすめです。

STEP3のまとめ

このSTEPで構築したもの:

  • 新規企業向け6通のステップ配信シナリオ
  • 開始タグ・停止タグの整理(相談希望/相談申込済)
  • 教育→案内→クロージングのメッセージ作成
  • 申込で自動停止する条件設定
  • テストでの開始・停止動作の確認

これで、新規企業を放置せず、自動で関係を育てて無料相談へつなげる仕組みが完成しました。STEP1〜3で「分類 → メニュー出し分け → 自動育成」という集客の土台ができたことになります。次のSTEP4では、顧問先へのお知らせを安全に届ける「一斉配信(セグメント配信)」を解説します。

次のSTEPへ
STEP 4

顧問先へのセグメント一斉配信

必要な会社にだけお知らせを安全に届ける

STEP1〜3で「分類 → メニュー出し分け → 新規の自動育成」という土台ができました。このSTEP4では、顧問先へのお知らせ(法改正・手続き締め切りなど)を、必要な会社にだけ安全に届ける「セグメント一斉配信」を解説します。全員に同じ内容を送るのではなく、タグで配信先を絞り込むことで、「自社に関係ない通知ばかり来る」というブロックの原因を防ぎます。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例です。

このSTEPでできるようになること(STEP4のゴール)

  • タグで配信先を絞った一斉配信ができる
  • 「顧問先だけ」「製造業だけ」など、対象を選んで送れる
  • 誤送信を防ぐテスト送信の手順がわかる
  • 締め切り系のお知らせを取りこぼしなく届けられる
セグメント配信とは?
登録者全員ではなく、特定のタグを持つ人だけに絞って送る一斉配信のことです。「顧問先 × 製造業」のようにタグを掛け合わせれば、その条件に当てはまる会社にだけメッセージを届けられます。関係のない通知が減るので、読んでもらいやすくなります。

なぜ「絞って」送るのか

✕ 全員に同じ内容 「製造業向け安全衛生の話」を全員に 🏭製造業🙂 🍴飲食店😕 🏥医療😕 関係ない会社には「邪魔な通知」 → ブロックの原因に ◎ タグで絞って送る 「製造業向け」は製造業だけに 製造業 タグで絞る 🏭製造業のみ😊 必要な会社だけが受け取る
▲ 全員に送ると関係ない会社には邪魔な通知に。タグで絞れば、必要な会社にだけ届きます。

たとえば「製造業の安全衛生」の話を飲食店や医療機関に送っても役に立ちません。逆に「自社に関係ない通知ばかり来る」と感じられると、大切なお知らせまで読まれなくなり、最悪ブロックされます。必要な人に、必要な情報だけ——これがセグメント配信の考え方です。

① 配信に使うタグを整理する

セグメント配信は、STEP1で作った3軸のタグ(関係性・業種・規模)を掛け合わせて使います。まず「どのタグで絞れるか」を整理しておきます。

関係性 顧問先 / 相談希望 × 業種 製造 / 飲食 / 医療 × 規模 〜9 / 10〜49 / 50人〜 絞り込み例 顧問先 × 製造業 → 安全衛生の法改正だけ送る 顧問先 × 飲食 × 10〜49人 → 最低賃金改定を送る
▲ 3軸のタグを掛け合わせれば、「顧問先×製造業」「顧問先×飲食×10〜49人」など細かく配信先を絞れます。

セグメント配信でよく使う絞り込み

配信したい内容絞り込み条件(タグ)
全顧問先への定期連絡顧問先
製造業向けの安全衛生情報顧問先 × 製造業
飲食・小規模向けの最低賃金改定顧問先 × 飲食・サービス × 10〜49人
50人以上向けの義務情報(ストレスチェック等)顧問先 × 50人以上
新規見込み客への法改正ニュース相談希望
「AND(×)」と「OR(または)」を使い分ける:「顧問先 かつ 製造業」はAND(両方持つ人だけ)。「製造業 または 建設業」はOR(どちらか持つ人)。締め切り系は対象を広めにOR、業種特化はANDで狭く、と覚えると設定で迷いません。

② 配信内容を作成する

絞り込みが決まったら、メッセージを作ります。締め切り系のお知らせは、次の3要素を入れると行動につながりやすくなります。

締め切りお知らせの文例(算定基礎届)

【件名イメージ】【重要】算定基礎届の準備をお願いします

顧問先の皆さま、〇〇社労士事務所です。

社会保険の「算定基礎届」の時期になりました。

  ▶ 提出期限:7月10日
  ▶ ご準備いただくもの:4〜6月の賃金台帳
  ▶ 提出方法:当事務所で代行します

6月25日までに賃金データをお送りください。
ご不明な点は、このままメッセージでお気軽にどうぞ。
締め切り系に入れる3要素:①いつまでに(期限)②何をすればいいか(行動)③どこに連絡するか(窓口)。この3つが揃うと「で、結局どうすれば?」という迷いがなくなります。

③ エルメで配信を作成し、配信先を絞る

メッセージができたら、エルメで一斉配信を作成し、タグで配信先を絞り込みます。

  1. 一斉配信の作成画面を開く
    メニュー位置:配信 > 一斉配信 > 新規作成
  2. メッセージ本文を入力 ②で作った文例を貼り付けます。締め切り系は冒頭に【重要】を付けると開封されやすくなります。
  3. 「配信先を絞り込む」を開く 配信先の設定で「すべての友だち」ではなく「条件で絞り込む」を選びます。
    ここを「全員」のままにしない。必ず条件指定に切り替える
  4. タグ条件を指定する 送りたい相手のタグを指定します。複数条件はAND/ORを選びます。
    例)顧問先 AND 製造業 を持つ友だち
  5. 配信予定人数を確認 絞り込むと「対象〇人」と表示されます。想定より極端に多い/少ない場合は条件を見直します。
    人数表示で、絞り込みが効いているか必ずチェック
⚠ 「全員配信」の事故に注意:配信先を「すべての友だち」のままにすると、新規見込み客や関係ない業種にまで顧問先向けの連絡が飛びます。送信前に必ず「配信先:〇〇タグ・対象〇人」の表示を確認してください。ここが一斉配信で最も事故が多いポイントです。

④ テスト送信で誤りを防ぐ(最重要)

一斉配信は「送信したら取り消せない」のが怖いところです。本番前に必ず自分宛てにテスト送信し、誤字・リンク切れ・絞り込みミスを確認します。

📝 配信を作成 → 🧪 自分にテスト送信 誤字・リンク確認 → 🔍 絞り込み・人数 を最終確認 → 📢 本番配信 または予約送信
▲ 作成 → 自分にテスト送信 → 絞り込み・人数を確認 → 本番配信。この順番を必ず守れば誤送信は防げます。
  1. 「テスト送信」を選ぶ 配信作成画面の「テスト送信」機能で、自分のLINEに試し送りします。
    操作位置:配信作成画面 > テスト送信 ボタン
  2. スマホで実際の見え方を確認 改行・絵文字・リンクが意図どおりか、自分のLINEで見ます。長すぎないかもチェック。
  3. 配信先タグと人数を再確認 本番送信ボタンを押す前に、「配信先:〇〇タグ/対象〇人」をもう一度確認します。
  4. 予約送信で時間を指定(おすすめ) すぐ送らず、開封されやすい時間に予約します。
    配信時刻の目安:平日 10:00〜11:00(経営者の開封率が高い)

⑤ 締め切り系は「3回」に分けて送る

算定基礎届や年度更新など、期限のあるお知らせは1回送って終わりにせず、複数回に分けて送ると見落としを防げます。

タイミング内容のトーン絞り込み
3週間前「準備をお願いします」(予告)顧問先 全員
1週間前「期限が近づきました」(リマインド)顧問先 全員
3日前「まだの方はお急ぎを」(最終)顧問先 全員 ※未提出者に絞れればなお良い
毎回少し文面を変える:3回とも同じ文だと「また同じ通知か」と読み飛ばされます。予告→リマインド→最終、とトーンを変えると、それぞれ新しい情報として読んでもらえます。

⑥ 配信後に結果を確認する

送って終わりではなく、開封率やクリック率を見て次に活かします。エルメの配信結果画面で確認できます。

  1. 配信結果画面を開く
    メニュー位置:配信 > 配信履歴 > 該当の配信
  2. 開封率・クリック率を確認 どれくらい読まれたか、リンクが押されたかを見ます。開封率が低ければ件名や配信時間を見直します。
  3. 反応に応じてタグを付ける(応用) リンクを押した人に「興味あり」タグを付けるなど、次の配信に活かします。

⑦ 動作の全体フロー(設計図)

【セグメント一斉配信の流れ】

  配信したいお知らせを決める(例:算定基礎届)
        │
        ▼
  配信先を決める → タグで絞り込み
        │       例)顧問先 AND 製造業
        ▼
  メッセージを作成(期限・行動・窓口の3要素)
        │
        ▼
  自分にテスト送信 → 見え方を確認 ★
        │
        ▼
  配信先タグ・対象人数を最終確認 ★
        │
        ▼
  予約送信(平日10〜11時)
        │
        ▼
  配信後、開封率・クリック率を確認 → 次に活かす

STEP4のまとめ

このSTEPで構築したもの:

  • 3軸タグ(関係性×業種×規模)による配信先の絞り込み設計
  • 締め切りお知らせの文例(期限・行動・窓口の3要素)
  • 誤送信を防ぐテスト送信の手順
  • 締め切り系を3回に分ける配信スケジュール
  • 配信後の結果確認

これで、顧問先へのお知らせを「必要な会社にだけ・安全に」届ける仕組みが完成しました。STEP1〜4を通じて、分類 → メニュー出し分け → 新規の自動育成 → 顧問先への安全な配信という、社労士事務所のLINE運用の基本形が一通り整いました。次のSTEP5では、問い合わせや相談の内容をGoogleスプレッドシートに自動記録する仕組み(GAS連携)を解説します。

次のSTEPへ
STEP 5

問い合わせをスプレッドシートに自動記録(GAS連携)

相談内容を自動でデータ化・台帳管理

STEP1〜4で、LINEの「集客と配信」の仕組みができました。このSTEP5では、問い合わせや相談の内容を、自動でGoogleスプレッドシートに記録する仕組みを作ります。エルメに届いた相談を手で台帳に転記する手間がなくなり、「誰が・いつ・何を相談したか」が自動で一覧化されます。GAS(Google Apps Script)を使いますが、コードはコピペで使えるよう用意しました。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例です。

このSTEPでできるようになること(STEP5のゴール)

  • 問い合わせ・相談が自動でスプレッドシートに記録される
  • 受付日時・会社名・相談内容が1行ずつ溜まっていく
  • 手作業の転記がゼロになる
  • 対応状況(対応中/完了)を一覧で管理できる
📌 このSTEP5だけ難易度が上がります:STEP1〜4は画面操作だけでしたが、ここでは少しだけプログラム(GAS)を扱います。手順どおりに進めれば素人でも設定できますが、「ここは無理せず専門家や詳しい人に任せる」のも十分アリです。STEP4までで集客と配信の仕組みは完成しているので、STEP5は後回しにしても問題ありません。気負わず読み進めてください。
GAS(ガス)とは?
Google Apps Scriptの略で、Googleのサービス(スプレッドシートなど)を自動で動かせる無料の仕組みです。今回は「エルメから送られてきた相談データを、スプレッドシートに1行追加する」という役割で使います。コードは用意してあるので、コピペと数か所の書き換えだけで動きます。

全体の仕組み(どうやって記録される?)

L LINE/エルメ 会社が相談を送信 データ送信 (Webhook) ⚙️ GAS(受付係) データを受け取る 1行追加 問い合わせ記録 ←自動で追加 自動で記録される✅
▲ 会社が相談を送る → エルメがGASにデータを渡す → GASがスプレッドシートに1行追加。すべて自動です。

仕組みはシンプルです。エルメ(送る人)→ GAS(受け取る人)→ スプレッドシート(書き込む先)の3つがバトンをつなぎます。GASは「データを受け取って、シートに1行足す」だけの受付係だと考えてください。

① スプレッドシートを準備する

まず記録先のスプレッドシートを作ります。Googleドライブで新しいスプレッドシートを作成し、1行目に項目名(見出し)を入れます。

シート「問い合わせ記録」の項目(1行目)

ABCDEFG
受付日時LINE_UID会社名カテゴリ相談内容ステータス対応完了日
2025/06/01 10:23Uabc123…○○製作所入退社来月退職者が…対応中
  1. 新しいスプレッドシートを作成 Googleドライブで「新規 → Googleスプレッドシート」を作ります。
  2. シート名を「問い合わせ記録」にする 下部のシートタブ名を変更します。GASのコードでこの名前を使います。
    シートタブ名:問い合わせ記録(コードと完全一致させる)
  3. 1行目に見出しを入力 上の表のA〜G列の見出しを入力します。
  4. スプレッドシートIDを控える ブラウザのアドレスバーに表示されるURLの中に、IDが含まれています。「/d/」と「/edit」の間の長い文字列だけをコピーします。
    📋 コピーするのは「/d/」のすぐ後ろ〜「/edit」のすぐ前まで
🔒 docs.google.com/spreadsheets/d/ 1AbCdEf…XyZ123 /edit#gid=0 この部分(緑枠)だけをコピー これがスプレッドシートID
▲ 「/d/」の後ろから「/edit」の前までが、スプレッドシートIDです。この緑枠の部分だけをコピーします。
コピーのコツ:IDの先頭をクリックして、「/edit」の直前までドラッグして選択します。「/d/」や「/edit」は含めないのがポイント。間違えやすいので、メモ帳に一度貼り付けてから使うと安心です。

② GAS(受付係)を作る

次に、データを受け取ってシートに書き込むGASを作ります。スプレッドシートのメニューから開けます。

  1. スクリプトエディタを開く スプレッドシートの上部メニューから開きます。
    メニュー位置:拡張機能 > Apps Script
  2. 最初のコードをすべて消す エディタに最初から入っている function myFunction() {} を全部削除します。
  3. 下のコードを貼り付ける 次のコードをそのままコピーして貼り付けます。

コピペ用GASコード

// ── 設定:自分のスプレッドシートIDに書き換える ──
const SHEET_ID = 'ここにスプレッドシートIDを貼り付け';
const SHEET_NAME = '問い合わせ記録';

// ── エルメからデータを受け取る入り口 ──
function doPost(e) {
  try {
    const data = JSON.parse(e.postData.contents);
    const ss = SpreadsheetApp.openById(SHEET_ID);
    const sh = ss.getSheetByName(SHEET_NAME);

    // シートに1行追加
    sh.appendRow([
      new Date(),            // A: 受付日時
      data.uid || '',        // B: LINE_UID
      data.company || '',    // C: 会社名
      data.category || '',   // D: カテゴリ
      data.message || '',    // E: 相談内容
      '対応中',              // F: ステータス
      ''                   // G: 対応完了日
    ]);

    return ContentService
      .createTextOutput(JSON.stringify({ status: 'ok' }))
      .setMimeType(ContentService.MimeType.JSON);
  } catch (err) {
    return ContentService
      .createTextOutput(JSON.stringify({ status: 'error' }))
      .setMimeType(ContentService.MimeType.JSON);
  }
}
書き換えるのは1か所だけ:コード冒頭の SHEET_ID を、①で控えた自分のスプレッドシートIDに置き換えます。それ以外は触らなくてOKです。シート名を変えた場合は SHEET_NAME も合わせます。

③ Webアプリとして公開する

作ったGASを、エルメから呼び出せるように「Webアプリ」として公開します。これでデータの受け取り口(URL)ができます。

  1. 「デプロイ」をクリック エディタ右上の「デプロイ → 新しいデプロイ」を選びます。
    操作位置:デプロイ > 新しいデプロイ
  2. 種類で「ウェブアプリ」を選ぶ 歯車アイコンから「ウェブアプリ」を選択します。
  3. アクセス権を設定する 「次のユーザーとして実行:自分」「アクセスできるユーザー:全員」に設定します。
    実行ユーザー:自分/アクセス:全員(エルメから呼べるようにするため)
  4. 承認(アクセスを許可)する ※ここが最大の難所 初回デプロイ時に「承認が必要です」と出ます。ここでGoogleの警告画面が表示されますが、自分で作ったスクリプトなので問題ありません。下の手順どおりに進めてください。
    ⚠ ここで止まる人が一番多い。警告は「自作スクリプトだから」表示されるだけ
アカウント選択 自 自分のアカウント 自分のGoogle アカウントを選ぶ A → ⚠ 確認されていません このアプリはGoogleで 確認されていません ▸ 詳細 をクリックすると… 「(プロジェクト名)に移動」 ↑ これをクリック B → アクセスを許可 権限の確認画面で 許可 「許可」ボタンを クリックで完了! C
▲ A: 自分のアカウントを選ぶ → B:「詳細」→「(プロジェクト名)に移動」をクリック → C:「許可」を押す。これで承認完了です。
「詳細」が見つからないとき:赤い警告画面の左下、小さく薄い文字で「詳細」と書かれています。クリックすると下に説明が開き、その一番下に「(プロジェクト名)に移動(安全ではないページ)」というリンクが出ます。これを押せば次へ進めます。あなた自身が作ったスクリプトなので、安全です。
  1. ウェブアプリURLをコピー 発行された https://script.google.com/macros/s/…/exec をコピーします。エルメに貼ります。
    このURLが「データの受け取り口」。次のステップでエルメに設定します
⚠ 公開URLの取り扱いに注意:このURLを知っている人はデータを送れてしまいます。SNS等に貼らず、エルメの設定内だけで使ってください。心配な場合は、コードに「合言葉(簡単なパスワード)」を1つ足して、一致したときだけ記録する作りにもできます。

④ エルメと連携する

最後に、エルメ側で「相談が送られたら、このURLにデータを送る」設定をします。STEP2で作った無料相談の申込フォームや、リッチメニューの相談ボタンの完了アクションに、Webhook送信を追加します。

  1. 相談受付のアクション設定を開く リッチメニューの「担当者に相談」ボタンや、相談フォームの完了アクションを開きます。
  2. 「外部送信(Webhook)」アクションを追加 ③でコピーしたウェブアプリURLを送信先に設定します。
    送信先URL:https://script.google.com/macros/s/…/exec
  3. 送るデータ(項目)を設定 ここが分かりにくいポイントです。エルメの設定画面で「項目名(キー)」と「中身(値)」をペアで登録します。項目名はGASのコードと完全に同じ英単語にする必要があります(大文字小文字も一致させる)。下の表のとおりに登録してください。

エルメで登録するデータ項目(この通りに入力)

項目名(キー)
※コードと同じ英単語
中身(値)に入れるものエルメでの指定方法
uid友だちのLINE_UID差し込みタグ(友だちID)を選ぶ
company会社名会社名を保存した項目を選ぶ
category相談カテゴリ(入退社など)選択されたカテゴリを指定
message相談内容の本文入力された相談内容を指定
⚠ 項目名のスペルミスに注意:左の項目名が uid なのに UID や user_id と書くと、GASがデータを受け取れず空欄で記録されてしまいます。コードの data.uid data.company …と、エルメの項目名を一字一句同じにするのが鉄則です。
  1. 保存して有効化 設定を保存します。これで相談が送られるたびにシートへ記録されます。

エルメが送るデータの形(イメージ)

// エルメからGASへ送られるデータの例
{
  "uid": "Uabc123...",
  "company": "○○製作所",
  "category": "入退社",
  "message": "来月退職者が出るので手続きを相談したい"
}

⑤ 動作の全体フロー(設計図)

【相談 → 自動記録の流れ】

  会社がリッチメニューから「相談」を選ぶ
        │
        ▼
  カテゴリ選択・相談内容を入力
        │
        ▼
  エルメが完了アクションでGASのURLにデータ送信
        │       { uid, company, category, message }
        ▼
  GAS(doPost)がデータを受け取る
        │
        ▼
  スプレッドシート「問い合わせ記録」に1行追加
        │       受付日時・会社名・内容・ステータス「対応中」
        ▼
  担当者がシートを見て対応 → 完了したらステータス更新 ✅

⑥ テストして確認する

  1. 自分のLINEで相談を送ってみる リッチメニューの相談ボタンから、テストの相談を送信します。
  2. スプレッドシートに行が増えたか確認 「問い合わせ記録」シートに、受付日時付きで1行追加されていればOKです。
    確認:A列に日時、C〜E列に会社名・カテゴリ・内容が入っているか
  3. 記録されない場合の確認ポイント うまくいかないときは下の3点を順に確認します。
    ① SHEET_IDの貼り間違い ② シート名の不一致 ③ Webアプリのアクセス権が「全員」か
  4. テスト行を削除する 確認できたらテストで入った行を消して、本番に備えます。
⚠ コードを直したら「再デプロイ」が必要:GASのコードを修正したときは、保存だけでは反映されません。「デプロイ → デプロイを管理 → 編集 → 新バージョン」で更新してください。これを忘れて「直したのに動かない」となるのがよくあるつまずきです。

⑦ 応用:担当者への通知・複数シートの振り分け

慣れてきたら、次のような応用も可能です。記事の本筋からは外れるので、概要だけ紹介します。

やりたいこと方法の概要
相談が来たら担当者にメール通知GASに MailApp.sendEmail() を1行足す
無料相談予約は別シートに記録送信データに type を付け、GASで振り分ける
会社名をUIDから自動補完顧客台帳シートを検索して会社名を引く
まずは「記録するだけ」で十分:最初から欲張らず、本記事の「相談を1行記録する」までを確実に動かすのがおすすめです。応用は、基本が安定してから少しずつ足していきましょう。

STEP5のまとめ

このSTEPで構築したもの:

  • 記録先スプレッドシート「問い合わせ記録」の準備
  • データを受け取るGAS(コピペ+ID書き換えのみ)
  • ウェブアプリとしての公開(受け取り口URLの発行)
  • エルメからのWebhook送信設定
  • テストでの記録動作の確認

これで、問い合わせや相談が自動でスプレッドシートに溜まる仕組みが完成しました。STEP1〜5を通じて、分類 → メニュー出し分け → 新規の自動育成 → 顧問先への安全な配信 → 相談の自動記録という、社労士事務所のLINE運用システムが一通り完成です。あとは実際に運用しながら、文面やタグを少しずつ改善していきましょう。

巻末資料

タグ管理 & スプレッドシート管理 一覧

各STEPで使ったタグとシートを、運用時に見返せるようまとめました

A. タグ管理一覧(全タグ早見表)

本マニュアルで使うタグを、グループ別に一覧にまとめました。タグを作るときや、配信先を絞るときの早見表として使えます。タグ名は実務では「業種_製造業」のようにグループ接頭辞をつけると整理しやすくなります。

グループタグ名付くタイミング主な使いみち登場STEP
① 関係性
1人1つに保つ
顧問先アンケートで「顧問契約中」(自動)顧問先メニューA表示・顧問先配信STEP1・2・4
相談希望アンケートで「検討中」(自動)ステップ配信開始・新規メニューBSTEP1・2・3
その他アンケートで「スポット相談のみ」(自動)一般情報配信・新規メニューBSTEP1・2
② 業種 製造業2問目アンケート or 手動安全衛生・業種別法改正の配信STEP1・4
飲食・サービス2問目アンケート or 手動最低賃金・シフト関連の配信STEP1・4
医療・介護2問目アンケート or 手動夜勤・有休義務関連の配信STEP1・4
③ 規模 〜9人3問目アンケート or 手動小規模向け情報STEP1・4
10〜49人3問目アンケート or 手動中小企業向け義務情報STEP1・4
50人以上3問目アンケート or 手動ストレスチェック等の義務情報STEP1・4
④ 状態 相談申込済無料相談フォーム送信時(自動)ステップ配信の停止スイッチSTEP2・3
相談済み相談対応後(手動)フォローアップ配信STEP1
契約検討中相談後に意向あり(手動)クロージング配信STEP1
⑤ 緊急 緊急相談「緊急相談」ボタン押下(自動)担当者へ即時通知STEP1・2
⚠ 「相談申込済」と「相談済み」は別のタグです:相談申込済は申し込んだ時点で自動的に付き、ステップ配信を止める役割。相談済みは実際に相談対応が終わった後に手動で付け、フォロー配信に使います。名前が似ているので、混同しないよう注意してください。
タグ運用の3原則:① 関係性タグは必ず1人1つ(重複させない)/② 思いつきで増やさず、この表にあるものだけ使う/③ 状態が変わったら古いタグを外して付け替える(例:相談希望→顧問先)。

タグ付け替えルール(状態変化時)

会社の状態変化外すタグ付けるタグ結果
相談 → 顧問契約に進んだ相談希望顧問先メニューB→A・ステップ配信停止
その他 → 相談したくなったその他相談希望ステップ配信スタート
顧問契約を終了した顧問先その他メニューA→B

B. スプレッドシート管理一覧

問い合わせや予約、顧客情報を記録する3つのシートをまとめました。STEP5のGAS連携で、相談内容が「問い合わせ記録」シートへ自動で1行追加されます。

シート①:顧客台帳(顧問先マスター)

ABCDEFGH
LINE_UID会社名担当者名業種従業員数タグ契約開始日担当
Uabc123…○○製作所田中太郎製造業28顧問先,製造業2025/04/01—

用途:顧問先の基本情報を一元管理。タグ列で業種・規模も把握でき、配信のセグメント設計に使えます。

シート②:問い合わせ記録(GASで自動記録)

ABCDEFG
受付日時LINE_UID会社名カテゴリ相談内容ステータス対応完了日
2025/06/01 10:23Uabc123…○○製作所入退社来月退職者が…対応中
2025/05/30 14:10Uxyz789…△△商店給与計算残業代の計算…完了2025/05/31

用途:相談が来るたびにGASが自動で1行追加。F列「ステータス」を対応中/完了で更新し、対応漏れを防ぎます。

シート③:無料相談予約管理

ABCDEF
申込日時LINE_UID会社名担当者名希望日時相談方法
2025/06/02 09:15Unew001…□□工業佐藤一郎2025/06/10 14:00Zoom

用途:STEP2の申込フォームから送られた予約を記録。希望日時・相談方法(Zoom/来所/電話)が一覧で確認できます。

シート運用のコツ:3シートともLINE_UID列を持たせておくと、後から「この相談は顧客台帳のどの会社か」を突き合わせできます。慣れてきたら、UIDをキーに会社名を自動補完する関数(VLOOKUP等)も使えます。

🎉 全5STEP 完成!

これで、社労士事務所のLINE運用システムが一通り完成しました。集客から顧客管理までが自動でつながります。

分類→ メニュー出し分け→ 新規の自動育成→ 安全な配信→ 相談の自動記録

あとは実際に運用しながら、文面やタグを少しずつ改善していきましょう。
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※ 本記事は架空の事務所を想定したサンプルの構築例です。掲載コードはサンプルであり、ご利用は自己責任でお願いします。