社労士事務所のためのLINE公式アカウント
構築・完全マニュアル
エルメ(L Message)× Googleスプレッドシート × GAS で、集客から顧客管理までを自動化。
専門知識ゼロからでも作れる5ステップ(STEP4までは画面操作だけ、STEP5はコピペで動くGAS)を、図解で徹底解説します。
LINE公式アカウント開設からタグ自動分類まで
LINE開設・エルメ連携・あいさつ・タグ付与
社労士事務所がLINE公式アカウントを業務に取り入れる第一歩は、「土台づくり」です。このSTEP1では、LINE公式アカウントの開設から、配信ツール「エルメ(L Message)」との連携、ウェルカムメッセージの設定、そして友だち追加した会社を自動で分類する「初回アンケート+タグ付与」までを、順を追って解説します。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例をもとにしています。
このSTEPでできるようになること(STEP1のゴール)
STEP1を終えると、次の状態になります。
- LINE公式アカウントが開設され、エルメと連携できている
- 友だち追加した瞬間に、自動であいさつメッセージが届く
- 「顧問契約中/検討中/スポット相談」をボタンで質問できる
- 回答に応じてタグが自動で付与され、会社が自動で分類される
社労士事務所のLINEには、既存の顧問先と、これから相談したい新規企業が混ざって登録します。最初に分類しておくことで、後から「顧問先だけに法改正情報を送る」「新規企業だけに無料相談を案内する」といったセグメント配信が可能になります。
STEP1の全体像(4つの作業)
① LINE公式アカウントの開設
まずは事務所のLINE公式アカウントを用意します。LINE Business IDを取得し、アカウントを作成します。社労士事務所の場合、以下の基本設定を整えておきましょう。
開設時に設定しておきたい項目
- アカウント名:「〇〇社労士事務所」など、検索されやすい正式名称
- プロフィール画像:事務所ロゴまたは所長の顔写真(信頼感が出ます)
- あいさつメッセージ:後でエルメ側に統一するため、ここでは仮設定でOK
- 応答モード:エルメ連携のため「Bot」モードに設定
LINE公式アカウントの無料プラン(コミュニケーションプラン)で送れるメッセージは月200通までで、200通を超えると配信できません。「1通」は「1人に1回送ること」なので、たとえば顧問先30社に月4回お知らせを送ると120通です。ここにSTEP3のステップ配信(新規1社あたり5通前後)が加わると、顧問先が20〜30社を超えたあたりで上限に届きやすくなります。その場合はライトプラン(月額5,000円・税別で月5,000通)への切り替えを検討します。まずは無料プランで始めて問題ありません。
② エルメ(L Message)との連携
LINE公式アカウントの標準機能だけでも配信はできますが、「タグでの自動分類」「ステップ配信」「フォーム回答のデータ化」といった社労士業務に役立つ機能を使うには、配信ツール「エルメ」との連携が欠かせません。
連携の手順(概要)
- エルメのアカウントを開設する
- LINE Developersでチャネルを作成し、Messaging APIを有効化
- チャネルアクセストークン・チャネルシークレットをエルメに登録
- Webhook URLをLINE側に設定し、応答モードを「Bot」に
- 連携テスト(自分のLINEで友だち追加して動作確認)
連携でできるようになること
| 機能 | 社労士業務での使い道 |
|---|---|
| タグ管理 | 顧問先/新規/業種/規模で会社を分類 |
| ステップ配信 | 新規企業へ段階的にサービス案内を自動送信 |
| フォーム | 相談申込・手続き依頼の内容を回収しデータ化 |
| セグメント配信 | 「顧問先だけ」「製造業だけ」に絞った配信 |
③ ウェルカムメッセージの設定
友だち追加された瞬間に自動で届く最初のメッセージです。社労士事務所の場合、「会社・事業主向けの窓口である」ことを最初に明示するのが重要なポイントです。従業員個人からの相談と混同されるのを防げます。
ウェルカムメッセージ文例
当事務所は会社・事業主様専門の社会保険労務士事務所です。
このLINEでは、
✅ 顧問先企業さまへのお知らせ・法改正情報の配信
✅ 労務相談・各種書類作成のご依頼受付
✅ 手続き締め切りのリマインド
を行っています。
※ 本LINEは会社・事業主様向けの窓口です。従業員の方からのご相談はお受けしておりません。
まず、貴社の現在の状況をお聞かせください👇
④ 初回アンケート+タグ自動付与(詳細設計図)
ここがSTEP1の心臓部です。ウェルカムメッセージのボタンを押してもらうことで、会社を自動で分類(タグ付け)します。プログラミングは一切不要で、エルメの画面操作だけで作れます。順番に画面を操作していきましょう。
4-1. その前に「タグ設計」を決めておく
タグを作り始める前に、「どんなタグを、どんなルールで付けるか」を先に決めておくことが、後で混乱しないコツです。社労士事務所では、次の5つのグループで管理すると整理しやすくなります。
タグ管理の全体設計(5グループ)
| グループ | タグ例 | 付けるタイミング | 使いみち |
|---|---|---|---|
| ① 関係性 | 顧問先相談希望その他 | 初回アンケートの回答時(自動) | メニュー切替・配信の基本 |
| ② 業種 | 製造業飲食・サービス医療・介護 | 2問目アンケート or 手動 | 業種別の法改正配信 |
| ③ 規模 | 〜9人10〜49人50人以上 | 3問目アンケート or 手動 | 規模別の義務情報配信 |
| ④ 状態 | 相談済み契約検討中 | 相談対応後に手動 | フォロー・クロージング |
| ⑤ 緊急 | 緊急相談 | 「緊急相談」ボタン押下時(自動) | 担当者へ即通知 |
4-2. エルメでタグを作る(画面操作)
まずは上で設計したタグを、エルメに登録します。
-
タグ管理画面を開く
エルメの管理画面にログインします。
メニュー位置:左サイドバー 友だち管理 > タグ管理
- 「タグを追加」をクリック 画面右上などにある「+タグ追加」「新規作成」ボタンを押します。
-
タグ名を入力して保存
まずは関係性グループの3つ「顧問先」「相談希望」「その他」を作ります。1つずつ入力 → 保存を繰り返します。
この時点で作るタグ:顧問先/相談希望/その他(業種・規模は後のSTEPでもOK)
4-3. アンケート(ボタン)を作る
次に、ウェルカムメッセージの最後に表示する3択ボタンを作ります。エルメでは「アクション」や「テンプレート」と呼ばれる機能で、ボタンを設置できます。
-
あいさつメッセージの編集画面を開く
先ほどの手順③で作ったウェルカムメッセージを開きます。
メニュー位置:自動応答 > 友だち追加時あいさつ
-
メッセージの下に「ボタン」を追加
メッセージ編集画面で「ボタンを追加」または「選択肢」を選び、3つのボタンを作ります。
ボタン文言:① 顧問契約中/② 顧問契約を検討中/③ スポット相談のみ希望
- 各ボタンに「アクション」を設定 ここが重要です。ボタンごとに「押されたら何をするか」を設定します。次の4-4で詳しく設定します。
4-4. ボタンに「タグを付ける」アクションを設定(最重要)
各ボタンの設定画面で、「このボタンが押されたら、このタグを付ける」というアクションを登録します。これで自動分類が完成します。
ボタン①「顧問契約中」の設定
- ボタン①の編集画面を開く 「顧問契約中」ボタンの設定(歯車アイコンや「アクション設定」)を開きます。
-
「タグを付ける」アクションを追加
アクション一覧から「タグ操作」→「タグを追加」を選びます。
付けるタグ:顧問先
- 返信メッセージを設定(任意) 「ありがとうございます。担当者よりご連絡いたします」など、押した後に返すメッセージを設定します。
3つのボタンの設定まとめ
| ボタン文言 | 設定するアクション | 付けるタグ |
|---|---|---|
| ① 顧問契約中 | タグを追加 | 顧問先 |
| ② 顧問契約を検討中 | タグを追加(このタグが配信開始の合図に) | 相談希望 |
| ③ スポット相談のみ希望 | タグを追加 | その他 |
4-5. 動作の全体フロー(設計図)
ここまでの設定で、友だち追加からタグ付与までが全自動でつながります。実際の処理の流れを図にすると次のとおりです。
【友だち追加 → 自動分類までの流れ】
会社が友だち追加
│
▼
ウェルカムメッセージが自動送信
「貴社の状況を教えてください」+3択ボタン
│
├─ ①「顧問契約中」をタップ
│ ▼
│ タグ「顧問先」を自動付与
│ ▼
│ 顧問先専用メニューを表示(STEP2で設定)
│
├─ ②「検討中」をタップ
│ ▼
│ タグ「相談希望」を自動付与
│ ▼
│ ステップ配信スタート(STEP3で設定)
│
└─ ③「スポット相談のみ」をタップ
▼
タグ「その他」を自動付与
▼
一般情報の配信対象に
※(任意)どのボタンでもGAS経由で
スプレッドシートの顧客台帳に1行記録
4-6. テストして動作を確認する
設定が終わったら、必ず自分のスマホで動作確認します。
- 自分のLINEで友だち追加 QRコードまたはテスト用URLから、自分のLINEでアカウントを追加します。
- ウェルカムメッセージと3択ボタンが出るか確認 あいさつ文と3つのボタンが正しく表示されるかチェックします。
-
ボタンを押してタグが付くか確認
試しに①を押し、エルメの友だち詳細画面でタグ「顧問先」が付いているか確認します。
確認位置:友だち管理 > 友だちリスト > 自分のアカウント
- 確認用タグを外す テストで付いたタグは手動で削除して、本番に備えます。
STEP1のまとめ
このSTEPで構築したもの:
- LINE公式アカウント開設+基本設定
- エルメ連携(タグ・配信・フォームが使える状態に)
- 5グループのタグ設計(関係性・業種・規模・状態・緊急)
- 3択アンケート → タグ自動付与による会社の自動分類
- テストでの動作確認まで完了
これで、LINEに登録した会社が自動で分類される「土台」が完成しました。次のSTEP2では、この分類を活かして顧問先用・新規用の2種類のリッチメニューを作り、自動で切り替える設定を解説します。
顧問先用・新規用リッチメニューをタグで自動切替
2種類のメニューを相手によって出し分ける
STEP1では、友だち追加した会社を「顧問先/相談希望/その他」のタグで自動分類するところまで作りました。このSTEP2では、その分類を活かして、顧問先には顧問先用、新規企業には新規用のリッチメニューを自動で出し分ける設定を解説します。同じLINEなのに、相手によって見えるメニューが変わる——その仕組みを画面操作レベルで作っていきます。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例です。
このSTEPでできるようになること(STEP2のゴール)
- 顧問先用・新規用の2種類のリッチメニューが作れる
- タグに応じてメニューが自動で切り替わる
- 「顧問契約中」を選んだ会社には顧問先メニューが表示される
- 新規企業には「無料相談」を前面に出したメニューが表示される
LINEのトーク画面の下部に固定表示される、ボタン付きの大きなメニュー画像のことです。よく使う機能への入口になり、会社側が「どこを押せばいいか」で迷わなくなります。社労士事務所では、ここに「相談」「手続き依頼」などの動線を置きます。
なぜ2種類に分けるのか
顧問先と新規企業では、LINEに求めるものが違います。顧問先は「すでに契約済みなので、相談や手続き依頼をすぐにしたい」。新規企業は「まず話を聞きたい・料金を知りたい」。1種類のメニューで両方に応えようとすると中途半端になります。だから2種類に分け、タグで出し分けるのです。
① リッチメニュー切替に使うタグを整理する
メニューを作り始める前に、「どのタグが付いたら、どのメニューを出すか」を表にして決めておきます。これを先にやらないと、後で「なぜか切り替わらない」と悩むことになります。STEP1で作った関係性タグ(顧問先/相談希望/その他)が、ここでそのまま主役になります。
タグ → メニュー対応表(この表が設計図の土台)
| 付いているタグ | 表示するメニュー | ねらい |
|---|---|---|
| 顧問先 | メニューA(顧問先用) | 相談・手続き依頼をすぐ出せるサポート動線 |
| 相談希望 | メニューB(新規用) | 無料相談へ誘導する集客動線 |
| その他 | メニューB(新規用) | まずは情報提供・接点維持 |
| タグなし(追加直後) | メニューB(新規用)を初期表示 | アンケート回答前でも迷わせない |
タグ付け替えルール(状態が変わったとき)
| 会社の状態変化 | 外すタグ | 付けるタグ | 結果のメニュー |
|---|---|---|---|
| 相談 → 顧問契約に進んだ | 相談希望 | 顧問先 | B → A に切替 |
| その他 → 相談したくなった | その他 | 相談希望 | B のまま |
| 顧問契約を終了した | 顧問先 | その他 | A → B に切替 |
② 2種類のメニュー設計を決める
作り始める前に、それぞれのメニューに何を入れるかを決めます。リッチメニューは6分割(3×2)が定番です。
メニューA:顧問先用(タグ「顧問先」に表示)
| 位置 | ボタン | 押すと何が起きるか |
|---|---|---|
| 左上 | 📋 書類作成依頼 | 依頼フォームを開く |
| 中上 | 💬 担当者に相談 | 相談カテゴリ選択へ |
| 右上 | 📝 手続き依頼 | 入社・退社・産休・育休・介護休暇から選択 |
| 左下 | 📰 法改正ニュース | ブログの最新記事へ |
| 中下 | 🚨 緊急相談 | タグ「緊急相談」付与+担当者通知 |
| 右下 | 📞 電話する | 事務所へ発信 |
メニューB:新規用(タグ「相談希望」「その他」に表示)
| 位置 | ボタン | 押すと何が起きるか |
|---|---|---|
| 左上 | 🆓 無料相談を申し込む | 申込フォームを開く(最重要) |
| 中上 | 💬 メッセージで相談 | 1対1トークへ |
| 右上 | 📄 サービス案内 | サービス紹介ページへ |
| 左下 | 💴 料金案内 | 料金ページへ |
| 中下 | 👤 所長プロフィール | 自己紹介ページへ |
| 右下 | 📞 電話で問い合わせ | 事務所へ発信 |
③ リッチメニューの画像を用意する
リッチメニューは「背景画像」+「タップ領域」で構成されます。まず背景画像を用意します。
-
画像サイズを決める
6分割の標準サイズは 2500×1686px です。Canvaなどの無料ツールで作れます。
推奨:2500×1686px(3列×2段)/背景は事務所のブランドカラーで統一
- 6つのエリアにアイコンと文字を配置 上の設計表どおりに、各マスへアイコンとボタン名を入れます。マスの境界線を薄く引くと押す場所が分かりやすくなります。
-
顧問先用・新規用の2枚を作る
同じレイアウトで、ボタンの中身だけ変えた2枚を書き出します(PNG/JPG)。
作るファイル:menu_komon.png(顧問先用)/menu_shinki.png(新規用)
④ エルメでリッチメニューを登録する
用意した画像をエルメに登録し、各マスにアクション(押したときの動作)を設定します。
-
リッチメニュー作成画面を開く
メニュー位置:リッチメニュー > 新規作成
- テンプレート(6分割)を選び、画像をアップロード 「menu_komon.png」をアップロードします。
-
各マスにアクションを設定
6つのマスを1つずつクリックし、それぞれの動作を設定します。
例)左上マス → アクション「URLを開く」or「フォームを送る」を設定
- 「緊急相談」マスにタグ付与を追加 中下マスには「タグを追加(緊急相談)」+「管理者へ通知」を設定します。
- 名前を付けて保存 「顧問先用メニュー」など、後でわかる名前で保存します。
- 同じ手順で新規用も作成 「menu_shinki.png」で同様に作り、「新規用メニュー」として保存します。
④-2. 無料相談の「申込フォーム」を作る
新規用メニューBの左上「無料相談を申し込む」を押したときに開く申込フォームを作ります。ここで作ったフォームは、STEP3のステップ配信(4通目)と、STEP5のスプレッドシート自動記録でもそのまま使い回します。
まず料金を決めて、フォームの冒頭に明記する
| 相談種別 | 時間 | 料金 |
|---|---|---|
| 🆓 初回相談 | 1時間まで | 無料 |
| ⏱️ 初回相談(延長) 1時間を超えた場合 | 30分ごと | 3,300円(税込) |
| 💬 通常相談(2回目以降) | 30分ごと | 3,300円(税込) |
フォームの項目(この順に作る)
| 項目名 | 入力形式 | 必須 | 記入例 |
|---|---|---|---|
| 会社名 | 1行テキスト | 必須 | ○○株式会社 |
| お名前 | 1行テキスト | 必須 | 田中 太郎 |
| 従業員数(パート・アルバイト含む) | 1行テキスト | 必須 | 正社員10名、パート5名 |
| ご希望の相談日時 | 1行テキスト | 必須 | 6月10日 14:00〜(第2希望も可) |
| 相談方法 | 選択(3択) | 必須 | Zoom(オンライン)/事務所へ来所/電話相談 |
| 相談内容 | 複数行テキスト(大きめの記入枠) | 必須 | 来月から新たに3名採用予定。社会保険の加入手続きと、試用期間中の就業規則の整備について相談したい。 |
エルメでの作成手順
-
フォーム作成画面を開く
メニュー位置:フォーム > 新規作成
-
フォーム名と冒頭の説明文を入力
フォーム名は「無料相談申込(会社・事業主様専用)」。説明文の先頭に、上の料金表の内容を1〜2行で書きます。
説明文例:初回1時間まで無料。1時間超の延長・2回目以降は30分 3,300円(税込)
- 上の表の順に6つの項目を追加 「項目を追加」で1つずつ作ります。「相談内容」は複数行テキストを選び、記入例(プレースホルダー)も入れておくと書きやすくなります。
- 送信後のメッセージを設定 「お申し込みありがとうございます。担当者より1営業日以内にご連絡いたします」と設定します。
-
完了アクションで「相談申込済」タグを付ける(重要)
フォーム送信時のアクションに「タグを追加 →相談申込済」を設定します。このタグが、STEP3のステップ配信を自動で止める合図になります。
完了アクション:タグ 相談申込済 を追加(STEP3の停止条件で使う)
- 新規用メニューBの左上マスにこのフォームを紐づける リッチメニューBの「無料相談を申し込む」マスのアクションを「フォームを開く → 無料相談申込」に設定します。
⑤ タグで自動切替を設定する(最重要)
ここがSTEP2の核心です。「このタグを持つ人には、このメニューを出す」という条件を設定します。
-
顧問先用メニューの編集画面を開く
リッチメニュー一覧から、先ほど作った「顧問先用メニュー」を選びます。
メニュー位置:リッチメニュー > 一覧 > 顧問先用メニュー
- 「表示する友だちの条件」を開く 設定画面の中にある「表示条件」「対象の友だち」などの項目を開きます。
-
条件に「タグ:顧問先」を追加
「指定したタグを持つ友だちに表示」を選び、タグ「顧問先」を指定します。
条件:タグ 顧問先 を持つ友だち → このメニューAを表示
- 新規用メニューの編集画面を開く 同じく一覧から「新規用メニュー」を選びます。
-
条件に「相談希望 または その他」を追加
新規用メニューの表示条件に、2つのタグを「いずれか(OR)」で指定します。
条件:タグ 相談希望 または その他 → このメニューBを表示
-
初期メニュー(タグなしの人)を新規用Bに設定
まだアンケートに答えていない=タグなしの友だちには、新規用メニューBを初期表示します。エルメで「デフォルト表示」や「全員に表示」を新規用Bに設定するのが簡単です。
考え方:条件に合わない人は全員 → メニューB(新規用)に集約
- 両メニューを「公開・有効」にする 作っただけでは表示されません。それぞれのメニューを「公開」「有効化」の状態にして保存します。
⑥ 動作の流れ(設計図)
【タグ → メニュー自動切替の流れ】
会社が友だち追加
│
▼
まだタグなし → 新規用メニューB を表示
│
▼
アンケートで「① 顧問契約中」をタップ
│
▼
タグ「顧問先」が付く(STEP1の設定)
│
▼
エルメが表示条件を再判定
│
▼
顧問先用メニューA に自動で切り替わる ✅
⑦ テストして確認する
- タグなしの状態でメニューBが出るか確認 自分のLINEで、タグが付いていない状態のメニュー(新規用B)が表示されるか見ます。
-
「顧問先」タグを手動で付けてみる
エルメの友だち詳細画面から、自分に「顧問先」タグを付けます。
操作位置:友だち管理 > 友だちリスト > 自分 > タグ追加
- メニューがAに切り替わるか確認 LINEのトーク画面を開き直し、顧問先用メニューAに変わっているか確認します。
- テスト用タグを外す 確認が終わったら付けたタグを削除して本番に備えます。
STEP2のまとめ
このSTEPで構築したもの:
- 顧問先用・新規用の2種類のリッチメニュー設計
- 6分割メニュー画像の作成(2枚)
- 各マスへのアクション設定(緊急相談のタグ付与含む)
- 無料相談の申込フォーム(料金明記・相談内容記入欄・相談申込済タグ付与)
- タグ条件によるメニュー自動切替の設定
- テストでの切替動作の確認
これで、相手によって見えるメニューが自動で変わる「おもてなしの自動化」が完成しました。次のSTEP3では、新規企業に対してサービス案内を段階的に自動送信する「ステップ配信」を作り、無料相談の申し込みにつなげる仕組みを解説します。
新規企業へのステップ配信(自動育成)
サービス案内を段階的に自動送信し相談へ誘導
STEP1で会社をタグで分類し、STEP2でメニューを自動で出し分ける仕組みを作りました。このSTEP3では、いよいよ集客の自動化です。「顧問契約を検討中」の新規企業に対して、サービス案内を数日おきに自動で送り、無料相談の申し込みへつなげる「ステップ配信」を作ります。一度設定すれば、あとは新規追加のたびに自動で動き続けます。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例です。
このSTEPでできるようになること(STEP3のゴール)
- 新規企業向けのステップ配信シナリオが作れる
- タグ「相談希望」が付くと自動で配信がスタートする
- 数日おきに、教育→案内→クロージングの順でメッセージが届く
- 無料相談を申し込んだら、配信が自動で止まる
あらかじめ用意した複数のメッセージを、「登録から〇日後」というスケジュールで自動的に順番に送る機能です。一斉配信(全員に同時送信)と違い、一人ひとりの「登録した日」を起点に動くので、いつ友だち追加した会社にも、同じ順序で案内が届きます。
なぜ「段階的」に送るのか
新規企業はまだ事務所のことをよく知りません。いきなり「顧問契約しませんか」と送っても、警戒されてブロックされるだけです。そこで、まず役立つ労務情報で信頼を得て、徐々にサービスの話に移り、最後に無料相談へ誘導する——この流れを自動化するのがステップ配信です。
① 配信シナリオを設計する
最初に「何を・何日後に・どんな順番で送るか」を紙に書き出します。社労士事務所の新規企業向けなら、次の6通構成がおすすめです。
配信シナリオ(6通)
| 通 | 送るタイミング | 内容 | ねらい |
|---|---|---|---|
| 1通目 | 登録直後 | あいさつ+アンケート(STEP1で設定済) | 分類・自己紹介 |
| 2通目 | 1日後 | よくある労務トラブルTOP5 | 役立つ情報で信頼獲得 |
| 3通目 | 3日後 | 顧問契約サービスの案内 | サービス理解 |
| 4通目 | 5日後 | 無料相談のご案内(★最重要) | 相談申込へ誘導 |
| 5通目 | 7日後 | お客様の声・解決事例 | 安心感・後押し |
| 6通目 | 14日後 | 最終フォロー「ご不明点は?」 | 取りこぼし防止 |
② 配信に使うタグを整理する
ステップ配信は「タグ」で開始・停止を制御します。STEP1で作った関係性タグに加えて、配信の状態を管理するタグを使います。
ステップ配信に使うタグ
| タグ | 役割 | 付くタイミング |
|---|---|---|
| 相談希望 | 配信の開始スイッチ | STEP1のアンケートで「検討中」を選択(自動) |
| 相談申込済 | 配信の停止スイッチ | 無料相談フォームを送信したとき(自動) |
| 顧問先 | 停止スイッチ(契約成立) | 顧問契約に進んだとき(手動で付け替え) |
③ 配信メッセージを作成する
シナリオに沿って、6通のメッセージ本文を作ります。ここでは要となる2通目(教育)と4通目(無料相談案内)の文例を紹介します。
2通目:よくある労務トラブルTOP5(1日後)
【件名イメージ】知らないと損する労務トラブルTOP5 経営者の皆さま、こんにちは。 〇〇社労士事務所です。 実は、中小企業でよく起きる労務トラブルには "パターン"があります。 1位 残業代の計算ミス 2位 就業規則が実態に合っていない 3位 有給休暇の管理不足 4位 社会保険の加入もれ 5位 ハラスメント対応の遅れ どれか一つでも「ドキッ」としたら要注意です。 次回は、これらを防ぐ具体策をお伝えします。
4通目:無料相談のご案内(5日後・★最重要)
【件名イメージ】初回1時間"無料"相談のご案内 ここまでお読みいただきありがとうございます。 「うちの会社は大丈夫だろうか?」 そう感じた方へ、当事務所では ▶ 初回1時間 無料相談 を承っています。 労務の不安を、専門家と一緒に整理しませんか。 下のボタンから、希望日時をお送りください。 [ 無料相談を申し込む ]
④ エルメでステップ配信を設定する
作ったシナリオとメッセージを、エルメに登録していきます。
-
ステップ配信の作成画面を開く
メニュー位置:配信 > ステップ配信 > 新規作成
- シナリオに名前を付ける 「新規企業オンボーディング」など、後でわかる名前にします。
-
1通目を追加し「経過時間」を設定
メッセージを追加し、「登録から何日後(何時間後)に送るか」を指定します。
2通目 → 1日後/3通目 → 3日後/4通目 → 5日後…のように設定
-
6通分を順番に登録
③の文例などを貼り付けながら、6通すべてを登録します。配信時刻は午前10時など固定にすると開封率が安定します。
配信時刻の目安:平日 10:00〜11:00(経営者の開封率が高い)
- 4通目に「申込ボタン」を設置 無料相談メッセージに、STEP2で作った申込フォームを開くボタンを追加します。
⑤ 開始と停止の条件を設定する(最重要)
シナリオができたら、「いつ始まって、いつ止まるか」を設定します。ここを正しく設定しないと、相談済みの会社にまで「相談しませんか」と送り続けてしまいます。
-
開始条件に「相談希望タグ」を設定
このシナリオの「開始トリガー」に、タグ「相談希望」が付いたことを指定します。
開始条件:タグ 相談希望 が付いたら、このシナリオをスタート
-
停止条件に「相談申込済タグ」を設定
配信の途中でも、相談を申し込んだら止まるようにします。
停止条件:タグ 相談申込済 または 顧問先 が付いたら、配信を中止
-
申込フォーム送信時に「相談申込済」を付ける設定を確認
STEP2で作った無料相談フォームの完了アクションに、タグ「相談申込済」を付与する設定があるか確認します。なければ追加します。
フォーム完了アクション:タグ 相談申込済 を追加
- シナリオを「有効化」する 最後にスイッチをオンにして、配信を稼働状態にします。
⑥ 動作の全体フロー(設計図)
【ステップ配信が動く流れ】
アンケートで「② 検討中」をタップ
│
▼
タグ「相談希望」が付く(STEP1の設定)
│
▼
ステップ配信スタート(開始条件を満たす)
│
├─ 1日後 … 労務トラブルTOP5
├─ 3日後 … サービス案内
├─ 5日後 … 無料相談の案内 ★
│ │
│ └─ 申込ボタンをタップ
│ ▼
│ タグ「相談申込済」が付く
│ ▼
│ ★ 配信を自動ストップ
│
├─ 7日後 … お客様の声(未申込の人のみ)
└─ 14日後 … 最終フォロー(未申込の人のみ)
⑦ テストして確認する
-
テスト用に「相談希望」タグを自分に付ける
エルメの友だち詳細画面から、自分に「相談希望」タグを付けます。
操作位置:友だち管理 > 友だちリスト > 自分 > タグ追加
- 配信予約が入ったか確認 ステップ配信の管理画面で、自分宛てに1〜6通目の送信予定が並んでいるか確認します。
- 「相談申込済」を付けて停止を確認 途中で自分に「相談申込済」タグを付け、残りの配信予定が消える(停止する)か確認します。
- テスト用タグを外して本番へ 確認後はタグを削除し、シナリオが有効になっていることを最終確認します。
STEP3のまとめ
このSTEPで構築したもの:
- 新規企業向け6通のステップ配信シナリオ
- 開始タグ・停止タグの整理(相談希望/相談申込済)
- 教育→案内→クロージングのメッセージ作成
- 申込で自動停止する条件設定
- テストでの開始・停止動作の確認
これで、新規企業を放置せず、自動で関係を育てて無料相談へつなげる仕組みが完成しました。STEP1〜3で「分類 → メニュー出し分け → 自動育成」という集客の土台ができたことになります。次のSTEP4では、顧問先へのお知らせを安全に届ける「一斉配信(セグメント配信)」を解説します。
顧問先へのセグメント一斉配信
必要な会社にだけお知らせを安全に届ける
STEP1〜3で「分類 → メニュー出し分け → 新規の自動育成」という土台ができました。このSTEP4では、顧問先へのお知らせ(法改正・手続き締め切りなど)を、必要な会社にだけ安全に届ける「セグメント一斉配信」を解説します。全員に同じ内容を送るのではなく、タグで配信先を絞り込むことで、「自社に関係ない通知ばかり来る」というブロックの原因を防ぎます。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例です。
このSTEPでできるようになること(STEP4のゴール)
- タグで配信先を絞った一斉配信ができる
- 「顧問先だけ」「製造業だけ」など、対象を選んで送れる
- 誤送信を防ぐテスト送信の手順がわかる
- 締め切り系のお知らせを取りこぼしなく届けられる
登録者全員ではなく、特定のタグを持つ人だけに絞って送る一斉配信のことです。「顧問先 × 製造業」のようにタグを掛け合わせれば、その条件に当てはまる会社にだけメッセージを届けられます。関係のない通知が減るので、読んでもらいやすくなります。
なぜ「絞って」送るのか
たとえば「製造業の安全衛生」の話を飲食店や医療機関に送っても役に立ちません。逆に「自社に関係ない通知ばかり来る」と感じられると、大切なお知らせまで読まれなくなり、最悪ブロックされます。必要な人に、必要な情報だけ——これがセグメント配信の考え方です。
① 配信に使うタグを整理する
セグメント配信は、STEP1で作った3軸のタグ(関係性・業種・規模)を掛け合わせて使います。まず「どのタグで絞れるか」を整理しておきます。
セグメント配信でよく使う絞り込み
| 配信したい内容 | 絞り込み条件(タグ) |
|---|---|
| 全顧問先への定期連絡 | 顧問先 |
| 製造業向けの安全衛生情報 | 顧問先 × 製造業 |
| 飲食・小規模向けの最低賃金改定 | 顧問先 × 飲食・サービス × 10〜49人 |
| 50人以上向けの義務情報(ストレスチェック等) | 顧問先 × 50人以上 |
| 新規見込み客への法改正ニュース | 相談希望 |
② 配信内容を作成する
絞り込みが決まったら、メッセージを作ります。締め切り系のお知らせは、次の3要素を入れると行動につながりやすくなります。
締め切りお知らせの文例(算定基礎届)
【件名イメージ】【重要】算定基礎届の準備をお願いします 顧問先の皆さま、〇〇社労士事務所です。 社会保険の「算定基礎届」の時期になりました。 ▶ 提出期限:7月10日 ▶ ご準備いただくもの:4〜6月の賃金台帳 ▶ 提出方法:当事務所で代行します 6月25日までに賃金データをお送りください。 ご不明な点は、このままメッセージでお気軽にどうぞ。
③ エルメで配信を作成し、配信先を絞る
メッセージができたら、エルメで一斉配信を作成し、タグで配信先を絞り込みます。
-
一斉配信の作成画面を開く
メニュー位置:配信 > 一斉配信 > 新規作成
- メッセージ本文を入力 ②で作った文例を貼り付けます。締め切り系は冒頭に【重要】を付けると開封されやすくなります。
-
「配信先を絞り込む」を開く
配信先の設定で「すべての友だち」ではなく「条件で絞り込む」を選びます。
ここを「全員」のままにしない。必ず条件指定に切り替える
-
タグ条件を指定する
送りたい相手のタグを指定します。複数条件はAND/ORを選びます。
例)顧問先 AND 製造業 を持つ友だち
-
配信予定人数を確認
絞り込むと「対象〇人」と表示されます。想定より極端に多い/少ない場合は条件を見直します。
人数表示で、絞り込みが効いているか必ずチェック
④ テスト送信で誤りを防ぐ(最重要)
一斉配信は「送信したら取り消せない」のが怖いところです。本番前に必ず自分宛てにテスト送信し、誤字・リンク切れ・絞り込みミスを確認します。
-
「テスト送信」を選ぶ
配信作成画面の「テスト送信」機能で、自分のLINEに試し送りします。
操作位置:配信作成画面 > テスト送信 ボタン
- スマホで実際の見え方を確認 改行・絵文字・リンクが意図どおりか、自分のLINEで見ます。長すぎないかもチェック。
- 配信先タグと人数を再確認 本番送信ボタンを押す前に、「配信先:〇〇タグ/対象〇人」をもう一度確認します。
-
予約送信で時間を指定(おすすめ)
すぐ送らず、開封されやすい時間に予約します。
配信時刻の目安:平日 10:00〜11:00(経営者の開封率が高い)
⑤ 締め切り系は「3回」に分けて送る
算定基礎届や年度更新など、期限のあるお知らせは1回送って終わりにせず、複数回に分けて送ると見落としを防げます。
| タイミング | 内容のトーン | 絞り込み |
|---|---|---|
| 3週間前 | 「準備をお願いします」(予告) | 顧問先 全員 |
| 1週間前 | 「期限が近づきました」(リマインド) | 顧問先 全員 |
| 3日前 | 「まだの方はお急ぎを」(最終) | 顧問先 全員 ※未提出者に絞れればなお良い |
⑥ 配信後に結果を確認する
送って終わりではなく、開封率やクリック率を見て次に活かします。エルメの配信結果画面で確認できます。
-
配信結果画面を開く
メニュー位置:配信 > 配信履歴 > 該当の配信
- 開封率・クリック率を確認 どれくらい読まれたか、リンクが押されたかを見ます。開封率が低ければ件名や配信時間を見直します。
- 反応に応じてタグを付ける(応用) リンクを押した人に「興味あり」タグを付けるなど、次の配信に活かします。
⑦ 動作の全体フロー(設計図)
【セグメント一斉配信の流れ】
配信したいお知らせを決める(例:算定基礎届)
│
▼
配信先を決める → タグで絞り込み
│ 例)顧問先 AND 製造業
▼
メッセージを作成(期限・行動・窓口の3要素)
│
▼
自分にテスト送信 → 見え方を確認 ★
│
▼
配信先タグ・対象人数を最終確認 ★
│
▼
予約送信(平日10〜11時)
│
▼
配信後、開封率・クリック率を確認 → 次に活かす
STEP4のまとめ
このSTEPで構築したもの:
- 3軸タグ(関係性×業種×規模)による配信先の絞り込み設計
- 締め切りお知らせの文例(期限・行動・窓口の3要素)
- 誤送信を防ぐテスト送信の手順
- 締め切り系を3回に分ける配信スケジュール
- 配信後の結果確認
これで、顧問先へのお知らせを「必要な会社にだけ・安全に」届ける仕組みが完成しました。STEP1〜4を通じて、分類 → メニュー出し分け → 新規の自動育成 → 顧問先への安全な配信という、社労士事務所のLINE運用の基本形が一通り整いました。次のSTEP5では、問い合わせや相談の内容をGoogleスプレッドシートに自動記録する仕組み(GAS連携)を解説します。
問い合わせをスプレッドシートに自動記録(GAS連携)
相談内容を自動でデータ化・台帳管理
STEP1〜4で、LINEの「集客と配信」の仕組みができました。このSTEP5では、問い合わせや相談の内容を、自動でGoogleスプレッドシートに記録する仕組みを作ります。エルメに届いた相談を手で台帳に転記する手間がなくなり、「誰が・いつ・何を相談したか」が自動で一覧化されます。GAS(Google Apps Script)を使いますが、コードはコピペで使えるよう用意しました。
※ 本記事は〇〇社労士事務所(架空の事務所を想定したサンプル)の構築例です。
このSTEPでできるようになること(STEP5のゴール)
- 問い合わせ・相談が自動でスプレッドシートに記録される
- 受付日時・会社名・相談内容が1行ずつ溜まっていく
- 手作業の転記がゼロになる
- 対応状況(対応中/完了)を一覧で管理できる
Google Apps Scriptの略で、Googleのサービス(スプレッドシートなど)を自動で動かせる無料の仕組みです。今回は「エルメから送られてきた相談データを、スプレッドシートに1行追加する」という役割で使います。コードは用意してあるので、コピペと数か所の書き換えだけで動きます。
全体の仕組み(どうやって記録される?)
仕組みはシンプルです。エルメ(送る人)→ GAS(受け取る人)→ スプレッドシート(書き込む先)の3つがバトンをつなぎます。GASは「データを受け取って、シートに1行足す」だけの受付係だと考えてください。
① スプレッドシートを準備する
まず記録先のスプレッドシートを作ります。Googleドライブで新しいスプレッドシートを作成し、1行目に項目名(見出し)を入れます。
シート「問い合わせ記録」の項目(1行目)
| A | B | C | D | E | F | G |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 受付日時 | LINE_UID | 会社名 | カテゴリ | 相談内容 | ステータス | 対応完了日 |
| 2025/06/01 10:23 | Uabc123… | ○○製作所 | 入退社 | 来月退職者が… | 対応中 |
- 新しいスプレッドシートを作成 Googleドライブで「新規 → Googleスプレッドシート」を作ります。
-
シート名を「問い合わせ記録」にする
下部のシートタブ名を変更します。GASのコードでこの名前を使います。
シートタブ名:問い合わせ記録(コードと完全一致させる)
- 1行目に見出しを入力 上の表のA〜G列の見出しを入力します。
-
スプレッドシートIDを控える
ブラウザのアドレスバーに表示されるURLの中に、IDが含まれています。「/d/」と「/edit」の間の長い文字列だけをコピーします。
📋 コピーするのは「/d/」のすぐ後ろ〜「/edit」のすぐ前まで
② GAS(受付係)を作る
次に、データを受け取ってシートに書き込むGASを作ります。スプレッドシートのメニューから開けます。
-
スクリプトエディタを開く
スプレッドシートの上部メニューから開きます。
メニュー位置:拡張機能 > Apps Script
- 最初のコードをすべて消す エディタに最初から入っている function myFunction() {} を全部削除します。
- 下のコードを貼り付ける 次のコードをそのままコピーして貼り付けます。
コピペ用GASコード
// ── 設定:自分のスプレッドシートIDに書き換える ── const SHEET_ID = 'ここにスプレッドシートIDを貼り付け'; const SHEET_NAME = '問い合わせ記録'; // ── エルメからデータを受け取る入り口 ── function doPost(e) { try { const data = JSON.parse(e.postData.contents); const ss = SpreadsheetApp.openById(SHEET_ID); const sh = ss.getSheetByName(SHEET_NAME); // シートに1行追加 sh.appendRow([ new Date(), // A: 受付日時 data.uid || '', // B: LINE_UID data.company || '', // C: 会社名 data.category || '', // D: カテゴリ data.message || '', // E: 相談内容 '対応中', // F: ステータス '' // G: 対応完了日 ]); return ContentService .createTextOutput(JSON.stringify({ status: 'ok' })) .setMimeType(ContentService.MimeType.JSON); } catch (err) { return ContentService .createTextOutput(JSON.stringify({ status: 'error' })) .setMimeType(ContentService.MimeType.JSON); } }
③ Webアプリとして公開する
作ったGASを、エルメから呼び出せるように「Webアプリ」として公開します。これでデータの受け取り口(URL)ができます。
-
「デプロイ」をクリック
エディタ右上の「デプロイ → 新しいデプロイ」を選びます。
操作位置:デプロイ > 新しいデプロイ
- 種類で「ウェブアプリ」を選ぶ 歯車アイコンから「ウェブアプリ」を選択します。
-
アクセス権を設定する
「次のユーザーとして実行:自分」「アクセスできるユーザー:全員」に設定します。
実行ユーザー:自分/アクセス:全員(エルメから呼べるようにするため)
-
承認(アクセスを許可)する ※ここが最大の難所
初回デプロイ時に「承認が必要です」と出ます。ここでGoogleの警告画面が表示されますが、自分で作ったスクリプトなので問題ありません。下の手順どおりに進めてください。
⚠ ここで止まる人が一番多い。警告は「自作スクリプトだから」表示されるだけ
-
ウェブアプリURLをコピー
発行された https://script.google.com/macros/s/…/exec をコピーします。エルメに貼ります。
このURLが「データの受け取り口」。次のステップでエルメに設定します
④ エルメと連携する
最後に、エルメ側で「相談が送られたら、このURLにデータを送る」設定をします。STEP2で作った無料相談の申込フォームや、リッチメニューの相談ボタンの完了アクションに、Webhook送信を追加します。
- 相談受付のアクション設定を開く リッチメニューの「担当者に相談」ボタンや、相談フォームの完了アクションを開きます。
-
「外部送信(Webhook)」アクションを追加
③でコピーしたウェブアプリURLを送信先に設定します。
送信先URL:https://script.google.com/macros/s/…/exec
- 送るデータ(項目)を設定 ここが分かりにくいポイントです。エルメの設定画面で「項目名(キー)」と「中身(値)」をペアで登録します。項目名はGASのコードと完全に同じ英単語にする必要があります(大文字小文字も一致させる)。下の表のとおりに登録してください。
エルメで登録するデータ項目(この通りに入力)
| 項目名(キー) ※コードと同じ英単語 | 中身(値)に入れるもの | エルメでの指定方法 |
|---|---|---|
| uid | 友だちのLINE_UID | 差し込みタグ(友だちID)を選ぶ |
| company | 会社名 | 会社名を保存した項目を選ぶ |
| category | 相談カテゴリ(入退社など) | 選択されたカテゴリを指定 |
| message | 相談内容の本文 | 入力された相談内容を指定 |
- 保存して有効化 設定を保存します。これで相談が送られるたびにシートへ記録されます。
エルメが送るデータの形(イメージ)
// エルメからGASへ送られるデータの例 { "uid": "Uabc123...", "company": "○○製作所", "category": "入退社", "message": "来月退職者が出るので手続きを相談したい" }
⑤ 動作の全体フロー(設計図)
【相談 → 自動記録の流れ】
会社がリッチメニューから「相談」を選ぶ
│
▼
カテゴリ選択・相談内容を入力
│
▼
エルメが完了アクションでGASのURLにデータ送信
│ { uid, company, category, message }
▼
GAS(doPost)がデータを受け取る
│
▼
スプレッドシート「問い合わせ記録」に1行追加
│ 受付日時・会社名・内容・ステータス「対応中」
▼
担当者がシートを見て対応 → 完了したらステータス更新 ✅
⑥ テストして確認する
- 自分のLINEで相談を送ってみる リッチメニューの相談ボタンから、テストの相談を送信します。
-
スプレッドシートに行が増えたか確認
「問い合わせ記録」シートに、受付日時付きで1行追加されていればOKです。
確認:A列に日時、C〜E列に会社名・カテゴリ・内容が入っているか
-
記録されない場合の確認ポイント
うまくいかないときは下の3点を順に確認します。
① SHEET_IDの貼り間違い ② シート名の不一致 ③ Webアプリのアクセス権が「全員」か
- テスト行を削除する 確認できたらテストで入った行を消して、本番に備えます。
⑦ 応用:担当者への通知・複数シートの振り分け
慣れてきたら、次のような応用も可能です。記事の本筋からは外れるので、概要だけ紹介します。
| やりたいこと | 方法の概要 |
|---|---|
| 相談が来たら担当者にメール通知 | GASに MailApp.sendEmail() を1行足す |
| 無料相談予約は別シートに記録 | 送信データに type を付け、GASで振り分ける |
| 会社名をUIDから自動補完 | 顧客台帳シートを検索して会社名を引く |
STEP5のまとめ
このSTEPで構築したもの:
- 記録先スプレッドシート「問い合わせ記録」の準備
- データを受け取るGAS(コピペ+ID書き換えのみ)
- ウェブアプリとしての公開(受け取り口URLの発行)
- エルメからのWebhook送信設定
- テストでの記録動作の確認
これで、問い合わせや相談が自動でスプレッドシートに溜まる仕組みが完成しました。STEP1〜5を通じて、分類 → メニュー出し分け → 新規の自動育成 → 顧問先への安全な配信 → 相談の自動記録という、社労士事務所のLINE運用システムが一通り完成です。あとは実際に運用しながら、文面やタグを少しずつ改善していきましょう。
タグ管理 & スプレッドシート管理 一覧
各STEPで使ったタグとシートを、運用時に見返せるようまとめました
A. タグ管理一覧(全タグ早見表)
本マニュアルで使うタグを、グループ別に一覧にまとめました。タグを作るときや、配信先を絞るときの早見表として使えます。タグ名は実務では「業種_製造業」のようにグループ接頭辞をつけると整理しやすくなります。
| グループ | タグ名 | 付くタイミング | 主な使いみち | 登場STEP |
|---|---|---|---|---|
| ① 関係性 1人1つに保つ |
顧問先 | アンケートで「顧問契約中」(自動) | 顧問先メニューA表示・顧問先配信 | STEP1・2・4 |
| 相談希望 | アンケートで「検討中」(自動) | ステップ配信開始・新規メニューB | STEP1・2・3 | |
| その他 | アンケートで「スポット相談のみ」(自動) | 一般情報配信・新規メニューB | STEP1・2 | |
| ② 業種 | 製造業 | 2問目アンケート or 手動 | 安全衛生・業種別法改正の配信 | STEP1・4 |
| 飲食・サービス | 2問目アンケート or 手動 | 最低賃金・シフト関連の配信 | STEP1・4 | |
| 医療・介護 | 2問目アンケート or 手動 | 夜勤・有休義務関連の配信 | STEP1・4 | |
| ③ 規模 | 〜9人 | 3問目アンケート or 手動 | 小規模向け情報 | STEP1・4 |
| 10〜49人 | 3問目アンケート or 手動 | 中小企業向け義務情報 | STEP1・4 | |
| 50人以上 | 3問目アンケート or 手動 | ストレスチェック等の義務情報 | STEP1・4 | |
| ④ 状態 | 相談申込済 | 無料相談フォーム送信時(自動) | ステップ配信の停止スイッチ | STEP2・3 |
| 相談済み | 相談対応後(手動) | フォローアップ配信 | STEP1 | |
| 契約検討中 | 相談後に意向あり(手動) | クロージング配信 | STEP1 | |
| ⑤ 緊急 | 緊急相談 | 「緊急相談」ボタン押下(自動) | 担当者へ即時通知 | STEP1・2 |
タグ付け替えルール(状態変化時)
| 会社の状態変化 | 外すタグ | 付けるタグ | 結果 |
|---|---|---|---|
| 相談 → 顧問契約に進んだ | 相談希望 | 顧問先 | メニューB→A・ステップ配信停止 |
| その他 → 相談したくなった | その他 | 相談希望 | ステップ配信スタート |
| 顧問契約を終了した | 顧問先 | その他 | メニューA→B |
B. スプレッドシート管理一覧
問い合わせや予約、顧客情報を記録する3つのシートをまとめました。STEP5のGAS連携で、相談内容が「問い合わせ記録」シートへ自動で1行追加されます。
シート①:顧客台帳(顧問先マスター)
| A | B | C | D | E | F | G | H |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LINE_UID | 会社名 | 担当者名 | 業種 | 従業員数 | タグ | 契約開始日 | 担当 |
| Uabc123… | ○○製作所 | 田中太郎 | 製造業 | 28 | 顧問先,製造業 | 2025/04/01 | — |
用途:顧問先の基本情報を一元管理。タグ列で業種・規模も把握でき、配信のセグメント設計に使えます。
シート②:問い合わせ記録(GASで自動記録)
| A | B | C | D | E | F | G |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 受付日時 | LINE_UID | 会社名 | カテゴリ | 相談内容 | ステータス | 対応完了日 |
| 2025/06/01 10:23 | Uabc123… | ○○製作所 | 入退社 | 来月退職者が… | 対応中 | |
| 2025/05/30 14:10 | Uxyz789… | △△商店 | 給与計算 | 残業代の計算… | 完了 | 2025/05/31 |
用途:相談が来るたびにGASが自動で1行追加。F列「ステータス」を対応中/完了で更新し、対応漏れを防ぎます。
シート③:無料相談予約管理
| A | B | C | D | E | F |
|---|---|---|---|---|---|
| 申込日時 | LINE_UID | 会社名 | 担当者名 | 希望日時 | 相談方法 |
| 2025/06/02 09:15 | Unew001… | □□工業 | 佐藤一郎 | 2025/06/10 14:00 | Zoom |
用途:STEP2の申込フォームから送られた予約を記録。希望日時・相談方法(Zoom/来所/電話)が一覧で確認できます。
🎉 全5STEP 完成!
これで、社労士事務所のLINE運用システムが一通り完成しました。集客から顧客管理までが自動でつながります。
あとは実際に運用しながら、文面やタグを少しずつ改善していきましょう。
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